2012年1月1日

ルーカスと今野を眺める天皇杯



史上初となる、J2のチーム同士の天皇杯決勝戦。

まあ、選手の顔ぶれだけ見れば、J1でも上位を狙えそうな東京を、
J2のチームとして扱う事に違和感はあるけど、
準々決勝、準決勝の京都の戦いぶりを見てたら、
健闘するんじゃないかと淡い期待は抱いてたんやけどね。

蓋を開けたら、去年のJ2の戦いぶりをそのまま反映したかのような、
東京の順当勝ちやったね。


FC東京42京都サンガ


2011年シーズンの浦和、川崎、甲府あたりのチームを見てると、
長年そのチームに根付いたスタイルを壊して、新しいものを作ろうとすると、
万事上手く事が運ばない限り、上手くいかないんやなっていうのがわかる。

加藤監督がやっていた、4バックにCB4人を並べる守備的なサッカーから、
大木監督の攻撃的なスタイルに急激な方向転換を行った京都も、
浦和や川崎と同じ部類やと思ってた。

少なくとも、京都がJ2の下位に沈んでいた、去年の夏ごろまではね。

でも、後半戦の快進撃や、今回の天皇杯決勝進出を見て、
たった1年足らずで、今まで京都がやっていたサッカーと、
全く違うスタイルのサッカーを、チームに浸透させた、
大木監督の指導力の高さが窺えたね。

京都のサッカーを見ていると、「もっとピッチを広く使えよ」と言いたくなるけど、
あえて人の多い所を、ショートパスを駆使して突破して行く、
あれこそが、甲府の監督時代から続く大木監督の信念。

負けたチームをこんなに褒めるのも、なんか違和感あるけど、
京都には若い選手が多いし、このスタイルがチームに根付けば、
なかなか面白いチームになるんとちゃうかな。



対する東京は、元日の決勝戦は初めてということやったけど、
ナビスコの決勝戦を経験している選手が多い事もあってか、
変に固くなっている選手もいなくて、皆ノビノビやっている印象。

特に、石川の動きがキレてるなぁって思ってたけど、
個人的には、やっぱりルーカスに目が行ってしまうね。

ルーカスは、この試合で2得点を挙げたわけやけど、
得点を量産するタイプのFWでは無いものの、
こういう大一番での勝負強さは、流石の一言やね。

中央での巧みなボールキープや、相手ボールの際の、労を厭わないディフェンスを見て、
俺が知っているルーカスと、何も変わらないルーカスがそこにいることに、
懐かしい気持ちになったわ。



でも、ガンバサポ的には、今年の事を考えると、
ルーカスよりも今野を見ておいた方がいいのかな?
と、思ったので、今野にも注目して試合を見てました。

京都に先制点を献上しながらも、京都に試合の主導権を渡さなかったのは、
直後に今野が同点ゴールを決めたからっていうのが大きかった。

でも、得点より守備面で「さすがやな」って思う部分が多かったね。

後半、京都の選手がボールを持った時、
もう1テンポ早くシュートやパスを選択していれば、
チャンスになるなって思う部分がいくつかあったけど、
それをことごとく潰しているのが今野やった。

危険な場所がわかってて、なおかつ寄せるタイミングとかも秀逸って感じ。

ザッケローニが代表監督になって、継続的に代表戦に出場していることもあってか、
スケールアップした感があるよね。

ディフェンスの選手にとって、ブラック企業なガンバ大阪やけど、
それでも来てくれるって言うなら、諸手を広げて歓迎しますよ。



2011年は、柏がJ1昇格即リーグ優勝を決め、東京がJ2と天皇杯のW優勝と、
この間まで下のカテゴリーで戦っていたチームの躍進が目立った年やった。

でも、言い方を変えれば、今までJ1を戦ってきたチームが、
不甲斐無かったとも言えるよね。

個人的には、これ以上サプライズはいらんから、去年J1を戦ったクラブは、
そういった不甲斐なさを2012年シーズンにぶつけて欲しいなと思うね。













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