2015年7月30日

狂気の夏の6連戦は疲労困憊のドロー締め



ガンバ大阪22アルビレックス新潟


ヘロヘロになりながらピッチを走るガンバの選手達を見て、
7月に6連戦と言う、狂気染みた日程を考えた誰かさんに文句を言いたくなった。

Jリーグの増収の為に始めた2ステージ制には、
メインコンテンツであるゲームの質という観点が抜け落ちていたのだろうか。

でも、こんな事言っていると、Jリーグのお偉方が、
「じゃあ、秋春制やろう」とか言い出しそうなんよな。

うーん、歯痒い。



1stステージ終盤に見られた攻撃陣の閉塞感は解消されつつあるけど、
かつての「大体2失点でお馴染み」の守備になりつつあるガンバ。

運動量が落ちる後半に失点が集中している傾向があるため、
選手交代も含めて試合の逃げ切り方を考えなきゃいけないと思ってたら、
この試合は、前半早々に失点するというレアケース。

山崎のクロスを丹羽がオウンゴールしてしまったけど、
山崎にドリブルであそこまで切り込まれてしまっている時点で、
失点する危険性はかなり高くなっているので、
この場面は丹羽を責めることはできない。

この試合の布陣は前節の神戸戦でも試した菱形の中盤やったけど、
この形は、サイドの守備の時のマークの受け渡しが難しいから、
丹羽のオウンゴールの場面に象徴されるように、
前半はサイドからだいぶやられていた印象があるわ。

ただ、遠藤の守備のタスクを減らすという意味では、
この布陣は適していると思うし、
長谷川健太もその点には手応えを感じているみたい。

まあ、各チームに昨年までのやり方が研究されてきている中、
マンネリ感を打破するためのオプションとも取れるので、
引き続き、実戦で何度か試しつつ、熟練度を上げていきたいところやね。



前半の戦いぶりを見る限り、
後半も苦しい戦いを強いられるやろうなと思っていたけど、
後半開始早々に、遠藤のCKから米倉のゴールが生まれ、試合は振り出しに。

佐藤寿人や柏にいた北嶋を彷彿とさせる、
ニアサイドで頭に浅くミートさせてコースを変える、
見事なヘディングシュートやったね。

さらにその直後に、イエモッツからPKがプレゼントされると、
これを遠藤がきっちりと決め、よくわからないうちに逆転に成功。

まあ、ボールとは関係の無いところで、
手を使ったホールディングは確かにあったけど、
あれをファウル取るのは、おそらくイエモッツさんか西村雄一だけだろうな。



ただ、このリードを守り切れないのが今のガンバ。

山崎のパスから指宿に決められ、最近よく見る、
リードした展開から追いつかれるという試合をまたやってしまった。

もうちょっとなんとかならんのだろうかという気持ちはもちろんあるけど、
それを抜きにしても、新潟のオフェンス陣には良い選手が揃ってますな。

山崎は決定力が備わればもっと特別な選手になれると思うし、
指宿に至っては、あの高さと懐の深いボールキープは魅力的やわ。

あと、レオ・シルバは相変わらずのクオリティの高さやったし、
加藤の運動量にもだいぶ手を焼かされた。

なんでこのチームが1stステージで降格圏に沈んでいたのだろうって、
思ったガンバサポは自分だけじゃなかったはずだ。



次戦は、ガンバがまだ手にした事の無い、
スルガ銀行チャンピオンシップなので、
是非ともタイトル獲得を目指して欲しいところやけど、
東アジア選手権を戦う日本代表に、ガンバから6人も選出されてしまったので、
主力をごっそりと引き抜かれた状態でリーベルと対戦しなければいけないという、
かなりの無理ゲーになってしまった。

ただ、何を言っても残された選手達で戦うしかないので、
世界的にも著名な強豪・リーベルの胸を借りるつもりで挑んで欲しいね。

あと、代表に行く選手達はくれぐれもケガしないように気をつけて。



にほんブログ村 サッカーブログ ガンバ大阪へ
にほんブログ村









2015年7月26日

メモリアルマッチクラッシャー・ガンバ大阪、この日も任務完了



神戸には前もって忠告しとけば良かったんやろうけど、
ガンバ相手に「○○周年メモリアルマッチ」っていうのは、やらない方がいいよ。

何か、いつものエンジ色とは違う、黒いユニフォームを作ったみたいやけど、
ウチはその手の接待試合で空気を読んで負けるっていうのは、
どうも苦手みたいなんで。

ただ、この日のガンバは相手に華を持たせる優しさはあったみたいね。

名古屋や浦和は5-0でフルボッコにしたのにさ。


ガンバ大阪21ヴィッセル神戸


この試合でも、ここ最近の試合の流れに違わず、
前半に遠藤のゴールで先制しておきながら、
前半のアディショナルタイムにセットプレーから追いつかれる展開。

それでも、後半の宇佐美のゴールで勝ち越した後は、明神を投入して守備を強化し、
さらに試合終盤には形振り構わずコーナーキープをして、
なんとか逃げ切ることに成功。

3戦ぶりの勝利という事で、ようやく悪い流れを断ち切ったと言いたいところやけど、
10人の相手にここまでやらないと勝てないのかという意味では、
チームを覆う停滞感を払拭できたとは言い難いね。

中2日というエクスキューズはあっても、
もうちょっとやれたんじゃなだろうかという感じは少なからずある。



それでも、ガンバの2得点は両方とも金を払って見るに値するゴールだったと思う。

遠藤のゴールは、相手GKの山本のポジションがやや前目であることを確認し、
FKを蹴るような感じでゴール左上隅に蹴り込んだミドルシュート。

ここ最近、遠藤のミドルシュートって見る機会が少なかったけど、
彼の視野の広さを改めて認識する事になった見事なシュートやったね。

宇佐美のシュートは、遠藤のヒールでの落としを、
ミドルレンジから決めたものやったけど、
DF2人につかれてシュートコースが限られている中、
トーキックでGKのタイミングを外して際どいコースに決めた、
とても難易度の高いシュートだった。

ただ、このゴール以外でも、シュートに持ち込める場面は多かっただけに、
試合運びを楽にするために、あと1本決めておきたかったところじゃないだろうか。



次節はアウェイで新潟と対戦。

攻撃のタレントは例年以上に揃っているものの、
守備陣の不振から降格圏に沈んでいる新潟やけど、
ここ2試合は、鳥栖、山形相手に連勝して復調傾向にあるので、
油断はできない相手やね。

それに、1stステージ終了後にはリーグ最少失点という称号を得たガンバやけど、
ここ最近の試合では毎試合のように失点していて、
そんな風格は感じられなくなっているので、
新潟の前線とまともに組み合うのは危険。

でも、そこは、ウチの守護神の東口が、
古巣相手に神懸かり的なパフォーマンスを発揮して、
久々の完封勝利へ導いてくれることを期待します。



にほんブログ村 サッカーブログ ガンバ大阪へ
にほんブログ村









2015年7月23日

早く試合の逃げ切り方を思い出すんだ



ガンバ大阪11サガン鳥栖


よく走り、球際激しく、愚直なまでに直線的でシンプルなサッカー。

これまでガンバは、そんなサッカーを志向する鳥栖を苦手にしてきたわけやけど、
この日の鳥栖からは上に挙げた鳥栖らしさはあまり感じなかった。

豊田や林といったエース格が欠場しているというのもあるんやろうけど、
順位表での位置付けが示すように、
チーム状態そのものがあんまり良くないんだなというのが窺えた。

ガンバとしては、苦手・鳥栖を倒すには絶好の機会到来。

倉田が貰ったPKを遠藤がきっちりと決めて幸先良く先制し、
今度こそは、前節、前々節と同じ轍は踏まんぞと思っていたはずが、
またしても後半に追いつかれてドロー。

どうやら鳥栖のチーム状態の心配をしている場合じゃなかったようだ。



ただ、結果はついてきてないけど、
そこまで悪いサッカーをしているって感じもしないんよな。

後半の早い時間帯に遠藤をベンチに下げ、
今野を投入した途端に失点という一連の流れに象徴されるように、
どうも流れというか巡り合わせが良くない感じはするね。

攻撃に関しても、宇佐美のポストに嫌われたシュートや、
ヘディングに行こうとして自分の肩に当たったパトリックのシュート然り。

まあ、長いシーズン、こういう時期が訪れるのは仕方がないと思っているので、
意外とこの状況を冷静に受け止めることができているけど、
それでも、このままズルズルいくと、チャンピオンシップ出場が危うくなってくるから、
早めに断ち切っときたいのは言うまでもない。



あと、最後に鳥栖の鎌田にも触れておきたい。

大型新人と巷で噂になっている彼やけど、
前半途中で急遽ピッチに投入されたことで、
アップ不足からか、前半はあまり動きが良くなかったけど、
後半から、徐々にらしさを発揮してきたね。

長い手足を生かした懐の深いボールキープや、
左サイドから強引にカットインしてシュートした場面からは、
スケールの大きさを感じずにはいられなかった。

また、オフザボールの動きが乏しい王様タイプの選手なのかなと思ってたら、
得点の場面や、ヘディングシュートを試みてオフサイドになった場面のように、
危険なエリアにするすると入ってくる狡猾さも併せ持ってて、
評価が高いのも頷ける選手やったね。

他所のチームの選手やけど、注目して見てみたい選手やなと思ったのと同時に、
大宮の41番さんのような前例もあるので、
過度な期待をしないように注意しようとも思ったね。



次節はアウェイで神戸と対戦。

1stステージの万博での対戦を踏まえると、
塩分濃度高めの試合になりそうな予感がするけど、
来月の代表戦のメンバーに選ばれた選手(特に倉田と米倉)の奮起で、
神戸の守備陣をこじ開けてもらいたいね。




にほんブログ村 サッカーブログ ガンバ大阪へ
にほんブログ村








2015年7月20日

中村俊輔の引き立て役になってしまった遠藤保仁



ガンバ大阪22横浜F・マリノス


中村俊輔が今なお世界最高峰のフリーキッカーであることを、
試合終了間際のドロー決着という痛みを以って証明させられた試合だった。

身長192cmの長沢がジャンプしている上から落としてゴール左上隅なんて、
どんなスーパーなGKでもノーチャンスやろ。

試合前には、俊輔と遠藤のフリーキッカー対決みたいな煽りが見られたけど、
ウチの遠藤さんは、前半にあったゴール正面からの絶好のFKのチャンスを決められず。

それどころか、試合終了間際には、
クリアに行こうとして空振りした足が相手選手に当たってしまい、
俊輔の同点FKに繋がるファウルも献上してしまう始末。

この試合に関して言えば、俊輔の方が1枚も2枚も役者が上だったね。



前節、名古屋相手に前半で2点リードしながら、
後半に逆転されるというショッキングな敗戦を喫したことで、
そこで得た教訓を生かしたかったこの試合。

前半の早い時間帯に、遠藤→宇佐美→パトリックという見事な崩しで、
幸先良く先制点をゲットし、さらに、後半に入ってからは、
倉田のシュートが宇佐美に当たってコースが変わって、
ゴールマウスに吸い込まれるという運もあって、
一時は2点リードを奪うことに成功。

丹羽がアデミウソンをきっちりと封じ込め、
大森と倉田の両翼も献身的な守備で何度もボールを奪い返すという姿からは、
前節と同じ轍は踏まないという強い意志が感じられ、
「この試合は大丈夫そうやな」と思った。

ところが、そんな状況を一変させたのが、
パトリックを下げて長沢を投入するという采配。

おそらく、連戦の疲労を考慮してパトリックを下げたんやろうけど、
長沢は、パトリックよりも身長が高いものの、
パトリックのようなスピードもパワーも無いから、
敵陣へ長いボールを蹴って、相手のDFラインを下げさせること
(通称:パトリック大作戦)ができなくなる。

これにより、マリノスのDFラインは高い位置を保つことができ、
コンパクトになった中盤がセカンドボールを拾いまくって、ガンバを押し込みはじめ、
対するガンバは、DFラインを上げられず、
終始受けに回るという状況が出来上がってしまった。

そんな状況でアデミウソンが1点返し、
千両役者が登場するためのお膳立ては出来上がり。

その後に起こった事は、冒頭に書いたとおりです。



前節、そして今節と、2点リードを守り切れなかったわけやけど、
チームとしてのパフォーマンスはそこまで悪いとは思わないんよね。

むしろ、監督の采配の方に疑問符が付くというか。

この試合では、パトリックに代えて長沢を投入する以外にも、
ハーフタイムでオ・ジェソクを米倉に代えるという交代もあったけど、
これは本当に必要だったのだろうか。

確かに、この試合のオ・ジェソクは試合勘の鈍りからか、
イージーなミスが多かったけど、まだ許容の範囲内だったように思う。

夏場の試合はどうしても終盤に足が止まる選手が増えるので、
貴重な交代枠をこんなところで使わなくても良かったんじゃないかな。

もしかしたら、選手にも調子の良し悪しがあるように、
監督にも調子の良し悪しがあるのかもしれない。

曲がりなりにも、昨季、3冠を達成した監督さんなので、
自身の采配の不調を打開するための策ぐらい、
いくつも持ち合わせていると信じていますが。



次節は万博で鳥栖戦。

夏場に中2,3日間隔で7連戦というだけでもタフな日程なのに、
フィジカルゴリ押しの鳥栖が相手なんて二重苦やわ。

でも、このままズルズル行ってしまうと、
チャンピオンシップ出場が危うくなってくるので、
ここらへんで悪い流れを断ち切って欲しいね。




にほんブログ村 サッカーブログ ガンバ大阪へ
にほんブログ村








2015年7月16日

前半はよいよい後半はこわい



ガンバ大阪23名古屋グランパス


個人的に、西野朗が監督して一番優れている能力って、
ハーフタイムでの修正力だと思っている。

前半のチームのパフォーマンスが良くなくても、
選手を交代させたり、フォーメーション変更をすること無く、
選手のポジショニングと役割を微調整するだけで、
後半からチームのパフォーマンスを向上させることができる。

故に、彼が率いたガンバは、殴られてから目を覚ますと言われながらも、
何度も後半に試合を決めてきた。

この試合で、後半から別のチームになった名古屋を見て、
かつてガンバを勝利に導いてきたその能力を改めて認識する事になったね。



前半はガンバの試合だった。

2列目の選手の得点力不足が、
今季のガンバが攻撃力に乏しい要因として挙げられる事が多いけど、
そんな雑音を振り払うかのような、大森のミドルシュートで先制。

更に、1stステージではイージーなシュートミスが目立ったパトリックも、
藤春のクロスからヘディングで2試合連続ゴールを決め、
前半で2点リードを奪うことに成功。

2点目を奪うことができず、1stステージで勝ち点を落としてきたガンバにとって、
この前半は上々の出来だったと思う。



そんな試合を難しくしたのが、後半の早い時間帯での永井のゴール。

もっとはっきりとクリアしておくべき場面やったけど、
この失点で、残りの時間で追加点を狙いに行くのか、
1点差を守り切るのかという試合の舵取りが難しくなったね。

そんな中、宇佐美を後半の早い時間でベンチに下げたことから、
長谷川健太が選んだのは後者だったように思う。

ただ、間が悪いことに、宇佐美が代わった後に、
セットプレーの場面での競り合いで岩下がファウルを取られPKを献上。

このPKを闘莉王に決められて同点に追いつかれてしまった。

まあ、このPKの判定は微妙なところではあるけど、
前節、微妙なPKを貰っているだけに、
間の悪いところで帳尻合わせが入ったなと思わざるを得ない。



これを受け、長谷川健太は、倉田に代えて阿部を投入したけど、
結果的にこれが大誤算だった。

この試合を見た後に、「阿部の投入が誤算だった」と言うと、
どうしても3失点目に繋がったボールロストをイメージしてしまうけど、
この3失点目の場面で責められるべきは、トラップミスした阿部ではなく、
雑な横パスを出した藤春だったように思う。

むしろ阿部が責められるべきなのは、投入直後に、
パトリックとリンスが良い位置を取っているのにも関わらず、
強引にシュートを打って、勝ち越しのチャンスを逃した場面。

2列目の選手が結果を残せていない中、
大森がゴールを決めて、「自分も」という気持ちはあったと思うけど、
あまりにも周りが見えていない、残念なプレーやったわ。



昨年の夏の快進撃と同様に、リーグ中断明けの試合で甲府に勝って、
ここから上り調子と行きたかったところやったけど、
かつての指揮官に水を差される格好になってしまった。

ただ、昨季も、万博で名古屋に敗れて連勝を止められているわけやし、
この敗戦もゲンがいいと思って開き直るしか無いね。

次節の対戦相手はマリノスなので、
この試合のようなオープンな展開になる事は考え難いけど、
辛抱強く守り、チャンスを確実にモノにして勝ち点3を掴んで欲しいと思います。



にほんブログ村 サッカーブログ ガンバ大阪へ
にほんブログ村









2015年7月12日

今季の夏の快進撃も万博の甲府戦から始まる・・・と思う



ガンバ大阪21ヴァンフォーレ甲府


思えば、昨季の降格圏からの大逆転優勝も、
始まりはホームの甲府戦からだった。

1stステージ終盤での停滞感を拭い去り、
年間王者を期すガンバにとって、ゲンの良い相手のように見えるけど、
蓋を開けてみれば、試合終盤のPKで辛くも勝ち越して勝利するという、
1stステージ終盤に感じられた、なんとも閉塞感満点の試合。

3月に小瀬で対戦した時は、甲府のチーム状態が良くなかった事と、
故障から復帰した今野が無敵のスター状態だったことで勝利を収めたけど、
そもそも、甲府との試合が簡単だった記憶はあんまり無いんよね。

それこそ、去年、万博で試合した時だって、
宇佐美と倉田のスーパーゴールの場面以外は、凡庸な試合だったわけやし。

ただ、そんな凡庸な試合が、後半戦の快進撃に繋がった事を考えれば、
内容が伴わなくても勝ち切ったこの試合も、次に繋がると信じたいね。



ガンバ残留を明言したパトリックを前線に据え、
いつもの11人で試合に臨んだガンバやったけど、前半の早い時間帯に、
阿部拓馬の単騎突撃からあっさりと先制点を奪われる苦しい立ち上がり。

確かに、阿部拓馬の個人技は素晴らしかったけど、
丹羽の対応は日本代表候補とは思えない酷さだったね。

その後も、甲府にボールを支配される時間帯が続いたけど、
これを打ち破ったのはパトリックの高さだった。

藤春の大きな弧を描いたクロスをヘディングで合わせると、
これが古巣対戦の河田の手を弾きゴールイン。

ゴール後の「ガンバ残留」を思わせるセレブレーションには、
琴線に触れたガンバサポも多かっただろう。

圧倒的なフィジカルとスピードを備える半面、
技術的な部分ではガッカリさせられることは多いけど、
やっぱりコイツ良いヤツだなって再認識させられた瞬間やったね。



後半に入ってからはガンバが主導権を握る時間帯が続いたけど、
宇佐美や倉田のシュートはゴールネットを揺らすまでには至らず、
時間が経つにつれて徐々に甲府に押し戻される格好になってしまった。

甲府は、後半から投入したバレーにボールを集めてきたけど、
そのバレーは故障明けということもあってか、見るからにオーバーウェイト気味で、
ガンバの脅威になるところまではいかず。

かと言って、ガンバも、大森、リンス、赤嶺と言ったあたりを投入して、
ポジティブな変化がピッチに生まれたようにも見えず、
これは引き分け濃厚かなと思わざるを得なかった。

そんなタイミングで転がり込んできたPK。

解説の玉乃は東城主審の判定に異論を唱えていたけど、
先にボールに触っているパトリックに対し、
河田はボールに行けずにアフター気味にパトリックとぶつかってるから、
ファウル取られてもしょうがないようにも見えたけどね。

まあ、ぶつかった相手がガタイの良いパトリックだったから、
ファウルに見えにくかったのかもしれないけど、
あれが藤春とかだったら、河田に思いっ切り吹っ飛ばされてて、
文句無しにPKだったんじゃないだろうか。

ただ、そもそも、土屋の方がパトリックの近くにいたんだし、
河田はあんなに無理して前に出て行く必要も無かったんじゃないかと思うけど。



直前に遠藤がピッチから退いていたため、
このPKを宇佐美が沈め、試合終盤にガンバが勝ち越し、
辛くもホームで甲府を退けました。

次節は中3日でアウェイの名古屋。

この週末からグッと気温が上がってきたので、
選手も大変だと思うけど、体調管理には十分に気をつけて、
このタフな連戦を乗り切って欲しいね。




にほんブログ村 サッカーブログ ガンバ大阪へ
にほんブログ村







2015年7月7日

ドイツで咲いたなでしこの花は、カナダでは咲かなかった



日本25アメリカ


今大会の彼女達の戦いの全てを追うことができたわけじゃないけど、
優勢に試合を進めているわけではないのに、
なんだかんだで勝ってしまうメンタリティは、まさに強いチームのそれだった。

だから、アメリカに大敗したとはいえ、
日本がW杯を争うに相応しい国じゃなかったなんてことは無い。

確かに、個人のレベルで言えば、
アメリカの選手の方が勝っているのは言うまでも無いけど、
前回大会はそれを跳ねのけて優勝しているわけやし、
太刀打ちできないものでは無かったはず。

ところが、今大会のアメリカは日本に対して奇襲を仕掛けてきた。

前半の早い時間帯で得たセットプレーの場面で、
アメリカの高さと強さを警戒する日本の守備陣に向けて送られた、
低くて速いライナー性のボール。

これに、日本の守備陣は混乱し、マークのずれから失点。

さらに、同じような形で立て続けに2失点目を喫してしまったことで、
チームとして完全に浮足立ってしまった。

アメリカとしては、あまりにも見事に奇襲が成功した事で、
してやったりという気分やろう。



前半途中に、岩清水に代えて澤が入ったあたりから、
チームが落ち着きを取り戻したように見えたんやけど、
個人的には、澤を先発させても良かったんじゃないかと思ってる。

確かに、今大会は、阪口と宇津木のボランチが安定していたけど、
こういう大一番でこそ、日本のレジェンドの経験値が必要だったんじゃないかな。

ファーガソンが、ここ一番という試合で、
ギグスとスコールズの両ベテランを起用していたようにね。

試合後、ワンバックと抱き合う澤の姿を見て、
これで最後のW杯って言うのも、なんとなく寂しいもんやなって思ってしまった。



4年前の前回大会は優勝、そして今大会は準優勝。

3年前のロンドン五輪でも銀メダルを獲得している事を踏まえれば、
改めて言うまでも無く、素晴らしい偉業だと思う。

ただ、試合後の彼女達の姿からは、力を出し切ったうえでの敗戦というより、
不完全燃焼、もっとできたはずといった感じの煮え切らなさが伝わってきて、
「よくやった」とか「頑張った」といった類の労いの言葉が、
どことなく同情のように聞こえてしまうんじゃないかなと思った。

だから、敢えて「この悔しさはリオで晴らそう」って、
奮起を促すような言葉を、今のなでしこの選手達に声を掛けてあげたいね。




にほんブログ村 サッカーブログ 日本代表へ
にほんブログ村