2017年11月26日

願わくば長谷川健太に心からありがとうと言える状況でこの日を迎えたかった



ガンバ大阪01北海道コンサドーレ札幌


試合後に項垂れる選手たち。

9月に長谷川健太の退任が発表されて以降、お馴染みの光景になってしまったので、
珍しくもなんともないのだけど、この試合はホーム最終戦ということもあり、
試合後にセレモニーが予定されていたので、
その点だけいつもと若干雰囲気が異なっていた。

ただ、公式戦12試合勝ち無しという未曽有の低迷状態にあるチームの、
ホーム最終戦セレモニーがアットホームな雰囲気で行われるはずもなく、
形式的なやっつけ仕事感が否めなかった。

該当者に相応しい選手が見当たらず、ただ選んだだけの黄金の脚賞。

テンプレートを読み上げているだけで、
気持ちのこもっていない遠藤キャプテンの挨拶。

大ブーイングに迎えられてマイクの前に立ったにも関わらず、
「快くここでの仕事を終えられる」という
意図のわからない言葉を残していった長谷川健太。

そして、最後までピッチに出て来なかった社長。

こんなセレモニーを行うぐらいなら、
やらないほうがマシだったんじゃないだろうか。

遠藤が強気な言葉でタイトル獲得を高らかに宣言して、
サポーターを沸かせていたあの頃が遠い昔のように思えてきますよ。



この試合では、前節の川崎戦とは打って変わって、
ガンバがボールを保持する展開になったわけだけど、
試合を支配しているという感覚は皆無で、
ボールを持たされている感が否めなかった。

前半はスコアレスで試合を折り返すことが出来たものの、
後半、あれだけ注意していたジェイにセットプレーからゴールを割られ、先制点を献上。

結果的にこれが決勝点となって、
札幌に勝ち点3をプレゼントすることになってしまった。

ゴール前での競り合いでファウルを取られたため、ゴールは取り消しになったものの、
セットプレーからジェイにフリーでヘディングを許す場面もあったし、
この試合のセットプレーで、ジェイをマークしていた三浦のパフォーマンスは、
代表に選ばれるような選手とは程遠いものだったね。



次節は飛田給でFC東京戦。

今のFC東京のチーム状態も、ガンバに負けず劣らずの酷いものだと思うので、
個人的には、今のJ1で一番弱いチームを決める対戦と言っても語弊は無いと思う。

そうは言っても、舞台が鬼門中の鬼門である味の素スタジアムなので、
ガンバが圧倒的に不利であることには変わりは無いのだけど、
今季は、柏や日産、鳥栖など、長年勝てなかったスタジアムで勝利を挙げているので、
そのジンクスだけに一縷の望みを託したいね。




にほんブログ村











2017年11月18日

ゴールキーパー1人ではサッカーの試合は出来ない



等々力行って来ました。




ガンバ大阪01川崎フロンターレ


先日のルヴァンカップ決勝で、あろうことかセレッソに初タイトルを献上するという、
罪深き愚行を犯した川崎フロンターレ。

セレッソが無冠であることを嘲笑するという、
大阪ダービーでの楽しみを失ったガンバサポに、
埋め合わせとして2ヶ月ぶりの勝利をプレゼントしてくれたってよかったのに、
今月は2度も川崎に苦痛を与えられてしまった。

結果だけ見れば惜敗のようにも見えるけども、
シュート数は川崎の25に対しガンバはなんと1。

ガンバのチャンスらしいチャンスと言えば、
審判が見逃した、試合終了間際に谷口がペナルティエリア内で犯したハンドだけという、
9月のアウェイの鹿島戦以上に、プロとアマチュアほどの実力差を感じた試合だった。

先月の仙台戦から試合間隔が3週間空いたこともあり、
チームを建て直す時間は十分にあったはずなのに、
先月より状態が悪化しているなんて一体どういうことなんだろうか。

もはや来月でガンバ大阪のベンチから去る長谷川健太に期待することなんて何も無いけど、
どうやったら5月に首位に立っていたクラブを、
こんな短期間でボロボロにできるのか教えて欲しいわ。



この試合がプロのサッカーの試合として成立していたのは、
東口が孤軍奮闘でガンバのゴールマウスを死守していたからに他ならない。

GKコーチがマルキーニョスから森下に代わってから、
東口のパフォーマンスが落ちたような印象はずっとあったんだけど、
ここ2ヶ月の東口のパフォーマンスは、
ガンバに移籍してきたころのものに戻りつつあると思う。

先日の日本代表の欧州遠征では出番が訪れなかった東口だけど、
この日の東口の獅子奮迅の活躍は、
日本代表の守護神に推しても恥ずかしくないものだったね。

そんな東口の頑張りに応えられないフィールドプレーヤーの面々については、
情けない限りなんだけども。


次節はホーム最終戦の札幌戦。

勝利で締め括りたいところだけど、ジェイやチャナティップという、
7月に補強した新戦力が機能している今の札幌に、
ガンバが勝利するイメージがどうしても湧かないんですが。

まあ、勝つにしろ負けるにしろ、
社長の挨拶にブーイングが浴びせられることは既定事項だと思うけど、
あまり行き過ぎた真似だけはしないようにとだけ言っておきたいかな。




にほんブログ村











2017年11月15日

リールとブルージュで何を得たのか



日本01ベルギー


ベルギーのスタメンを見て、随分豪華な顔ぶれだなと思ったけど、
これでもクルトワがベンチに座っていて、
アザールとナインゴラン、カラスコ、アルデルヴァイエルトはメンバー外って、
どれだけ層が厚いんだろうか。

ただ、これほどのタレントが揃っているのなら、
国際舞台でタイトル争いをしていてもおかしくないのだけど、
煌びやかな個が組織にイマイチ還元されていないのが、
ベルギーというチームの課題でもあるのかなと思う。

まあ、試合に負けておいてこんなことを書くのもみっともないけど、
実際、この試合でも、個の力による単発の攻撃が多く、
組織として崩してくるような場面はあまり無かったしね。



対する日本は、先日のブラジル戦のスタメンから、
長谷部と長澤が入れ替わっただけで、残りのメンバーは同じ。

アジア最終予選のオーストラリア戦を戦ったメンバーが、
ハリルホジッチの中のベストメンバーなのかなと思っているのだけど、
例外的に、槙野の序列が上がってきたのが目を引くところやね。

そう言えば、今週末に控えるACLの決勝に備えて、
浦和所属の選手の起用法は考慮すると言っていた気がするんだけど、
その話はどうなったんだろうか。

まあ、ガンバサポの自分が気にするところでは無いんだろうけど。



試合の方は、戦前の予想通り、ホームのベルギーが主導権を握る展開になったものの、
日本としても、浅野が良い形でボールを受ける形が多く、
右サイドからチャンスを作れそうな気配はあった。

ただ、この浅野という選手は、スピードという部分では魅力がある選手なんだけど、
足下の技術の拙さと、ボールを持った時のアイデア不足が目に付いて、
実際、この試合でも何度もチャンスを潰している感があった。

かと言って、その浅野との交代で出てきた久保に関しても、
昨年の今頃の飛ぶ鳥を落とす勢いは感じられず、
ハリルホジッチが求めるデュエルでの弱さを露呈しているので、
両者とも右サイドのレギュラーを張るには物足りなさを感じるね。

メキシコで調子を上げてきているあの人が、
結局のところ、代表に必要という結論に落ち着いてしまうのだろうか。



また、何度かこのブログでも書いている話だけど、
山口は、井手口と同様に、広範囲を動き回ってこそ本領を発揮する選手だと思うので、
アンカーというポジションで全体のバランスを取りながら、
スペースをカバーするような役割は、彼の良さを殺していると思う。

じゃあ、この試合のように長谷部が欠場した際は、誰がアンカーに適任かと問われると、
すぐに名前が思い浮かばないのが悲しいところ。

右サイドと同様に層の薄さを再認識させられることになってしまったね。



ブラジルとベルギーという強豪相手と対戦する機会に恵まれた、
今回の欧州遠征だったけど、正直、そこまで収穫は多くなかったように思う。

ただ、例年であれば、今月で代表の活動は終了となるところが、
今年はE-1サッカー選手権という大会が来月に予定されているので、
今回の欧州遠征で出場機会が無かった選手たちは、
ここでアピールできるように奮起して欲しいところやね。

僕も、久々に代表戦を観戦しに行こうと計画しているので、
是非とも良い試合が見たいものです。




にほんブログ村











2017年11月11日

ブラジル代表を接待するのではなく、ちゃんと試合をした日本代表



日本13ブラジル


まあ、さすがにブラジルに勝てるとは思っていなかったので、
この結果は予想の範囲内ではあるのだけど、
3年前にシンガポールで対戦した時に完膚なきまでに叩きのめされた相手に、
そこそこ健闘は出来たのかなと思う。

3年前のブラジルと言えば、ドゥンガの第二次政権下で、
チームに何とも言えない閉塞感が漂っていた時期だと思うんだけど、
コリンチャンスをクラブW杯優勝に導いたチッチが監督に就任して以降、
その閉塞感が払拭され、来年のロシアW杯優勝候補の最右翼であるブラジル相手に、
ここまでやれたというのはポジティヴに考えていいのではないだろうか。

結果的に実力の差を見せつけられたことには変わりは無いのだけど、
吉田のポスト直撃のFKや、川島のPKストップなど、
それなりに見どころの多い試合ではあったね。



ハリルホジッチは、先日のアジア最終予選のオーストラリア戦と同様に、
中盤に井手口、山口、長谷部というボール奪取力に長けた選手を配したことからも、
ポゼッションを放棄し、マイボールになったら縦に速くという狙いが見て取れた。

実際、山口がロングボール一本でチャンスを作る場面もあり、
良い試合の入り方が出来ていたと思うんだけど、
吉田が献上したPKをネイマールに決められてしまってから、
難しい試合になってしまったね。

吉田がファウルを取られたプレーに関しては妥当な判定だと思うので、
そこに関しては特に何も言うことは無いのだけど、
この判定を下したVARというシステムには賛否両論あると思う。

主審が映像を確認している間、試合が止まってしまうという弊害はあるけど、
そもそも、22人の選手たちが120m×90mのピッチで行うサッカーというスポーツを、
4人の審判で裁くというのは物理的に無理があると思っていたので、
個人的にはVARに賛成。

また、サッカーというスポーツがビジネス的に巨大化し、
W杯や欧州主要リーグが世界中で注目されるコンテンツとなった現在、
主審の判定の1つ1つには多くの目に晒されることになっているので、
誤審によるバッシングから審判を守るためにも、
VARというシステムは導入していく必要はあると思う。

何事も、新しいことをやり始めたばかりの頃は慣れないものだけど、
徐々に改良も加わっていくだろうし、
VARがサッカーというスポーツをより良くしていくと思って、
長い目で見ていく必要はあるんじゃないかな。



前半で3点を奪われて試合の大勢は決した形にはなったけど、
後半に槙野が1点を返して一矢は報いることが出来た。

ブラジル戦でのゴールはドイツW杯で玉田が挙げて以来、11年ぶりのことだとか。

ちなみにその槙野のゴールは我らが井手口のCKからだったけど、
井手口は2失点目に繋がるクリアミスを犯してしまったので、
プラマイゼロと言ったところかな。

ブラジルほどではないにせよ、次戦のベルギーも強豪であることに変わりは無いので、
胸を借りるつもりで試合に臨んで欲しいと思います。




にほんブログ村











2017年11月4日

大阪ダービーの楽しみ方がひとつ失われた



セレッソ大阪20川崎フロンターレ


セレッソが今まで一度もタイトルを手にしたことがないという事実を嘲笑することは、
多くのガンバサポにとって楽しみの一つである。

ところが、今日という日、
川崎フロンターレの手によってその楽しみは失われることになってしまった。

魅力的なパスサッカーを展開し、勝利とエンターテイメントの両立を志す川崎は、
タイトルに値するクラブだと思っていたし、
中村憲剛は聖杯を掲げるに相応しいクラックだと思っていたけど、
どうやら間違った認識をしていたようだ。

川崎のマスコットのフロンタ君のモチーフはイルカ。

イルカは漢字で海の豚と書く。

所詮は、川崎フロンターレも、
我々が忌み嫌うピンクの豚野郎と同類だったということなのだろうか。



川崎には家長と阿部という元ガンバ戦士が所属している。

今季のガンバは既にタイトル獲得の可能性が潰えているので、
ガンバサポの中には、ルヴァンカップ決勝の舞台で、
2人が憎きセレッソに一泡吹かせるというシナリオに
期待していた人も多かったのではないだろうか。

かく言う僕もその1人なのだけど、実際はそうはならなかった。

まあ、ガンバ時代からビッグマッチでの勝負弱さを露呈していた家長が、
この試合で奮わなかったのは想定内なのだけど、
阿部が悪い意味で川崎の選手になってしまっていたのは、一抹の寂しさを感じた。

ケガの影響もあり、
試合終盤に3枚目のカードとしてピッチに送り出された阿部だったけど、
ガンバ時代から幾度もゴールを陥れていたバイタルエリアからのシュートを
明後日の方向へ飛ばしたのには思わず頭を抱えてしまった。

3冠を達成した2014年シーズン、
長居でのダービーでも万博でのダービーでもゴールを決め、
我々を歓喜の渦へ巻き込んだあの日の阿部浩之の姿は、
この日の埼スタのピッチには無かったね。



リーグ戦での順位と言い、今回のルヴァンカップと言い、
今季は、客観的に見てもガンバよりもセレッソの方が、
国内サッカーにおける存在感の大きいシーズンになっている。

ただ、ガンバ大阪というクラブに携わる人全てが、
このままでいいと思ってはいないだろう。

来季の大阪ダービーでは、真の大阪がどちらなのかを改めて証明させてもらうから、
首を洗って待っておくんだな。