2015年12月29日

今年に悔しさは今年のうちに



ガンバ大阪30サンフレッチェ広島


ここ2ヶ月で4回目の対戦とあって、
さすがにお互い手の内を知り尽くしていると言っても良い両チーム。

ガンバは現時点で考えられるベストメンバーで臨んだのに対し、
広島はドウグラス、柴崎、塩谷らが不在。

まあ、広島にしてみれば、CSから続く過密日程の影響で選手に負担が掛かり、
ケガ人が出るのは致し方無いという言い訳ができるところではあるけど、
今季の試合数はガンバの方が多いという注釈は入れておきたいね。



前半の早い時間帯に飛び出した宇佐美のゴールで幸先良く先制する事ができたけど、
その後は広島に押し込まれる時間帯が続き、
いつ失点してもおかしくない展開だったように思う。

そこを東口の好セーブや、相手のシュートミスもあって凌ぎ切ると、
宇佐美と長沢が加点し、試合を決めることができたね。

結果を見ればガンバの大勝の印象を受けるけど、
内容は紙一重だったと言っても良いんじゃないだろうか。



2試合連続のドッピエッタでチームを決勝に導いた、
宇佐美がMOMと言いたいところではあるけど、今回は倉田を推したい。

ゴールやアシストといった、目に見える結果はなかったものの、
後半、中盤でのボール奪取からドリブルで長い距離を持ち上がり、
宇佐美の2点目のゴールを演出したプレーは、
広島攻勢の試合の流れ変えたという意味でこの試合のターニングポイントだった。

思えば、宇佐美の1点目のゴールも、
倉田からパトリックへのサイドチェンジが起点だったし、
ここ数年で本当にプレーの引き出しが増えた。

たまにカップ戦に出場して凡庸なプレーを見せていた、
西野監督時代の倉田とは隔世の感があるね。

倉田だけでなく、宇佐美も長沢も調子良さそうやし、
この調子で元日の決勝も大暴れして欲しいわ。



元日決勝の相手は浦和レッズ。

タイトルを懸けて戦うにあたって、これ以上無い相手やね。

ペトロビッチの”もってなさ”は、
天皇杯連覇を狙うガンバにとってポジティヴな要素ではあるけど、
決勝の舞台が、ガンバにとって最大の鬼門・味の素スタジアムというのが、
どうしても気になるところ。
(正月からあそこに行かなければいけないと考えるだけで蕁麻疹が出そうだ)

そんなガンバとは対照的に、浦和は味スタを得意としているからね。

試合を分ける色んな要素は考えられるけど、
1月1日に自分の愛するクラブの応援が出来ることは、
Jリーグのサポーターにとっての最大の喜びの1つということを再認識して、
決勝の舞台を楽しみたいと思います。

そして、試合後にガンバの選手達が賜杯を掲げる姿を見れれば最高やね。




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2015年12月27日

勝因は父親としての自覚とゴールネットの自爆



ガンバ大阪31サガン鳥栖


CS決勝2nd legから3週間ほど試合間隔が空いた中で行われた、天皇杯準々決勝。

試合勘が鈍ってるんじゃないかという懸念があったものの、
対戦相手の鳥栖は2ndステージ最終節を戦った後、
1ヶ月以上公式戦から遠ざかっているので、
お互い様どころか、こちらに分があると言っても良いぐらい。

むしろ、天皇杯を残しているのにも関わらず、
気分がすっかりオフシーズンモードになってしまっていて、
試合が始まってもなかなかTVに集中できず、
選手の試合勘以上に自分の観戦勘が鈍っていることを痛感させられたわ。



この試合のMOMは2ゴールを挙げた宇佐美で文句は無いでしょう。

2日前に娘が生まれたことによるモチベーションの高さが、
そのまま試合の活躍に繋がった感じやね。

それに加え、まとまった休みが取れたのも良かったんじゃないかなとも思う。

今年の宇佐美は、ガンバでリーグとACLを戦いながら、
日本代表の試合にも全試合に出場し、
さらにはその全てで、得点に絡む動きに加え、
運動量と献身的な守備まで求められ、できていなければ批判に晒されるという、
肉体的にも精神的にもタフな日程をこなしていたので、
だいぶ疲労は溜まっていたはずやからね。

ストライカーとしての成長を感じさせる、
裏への飛び出しからの1点目のシュートや、
2点目のザ・宇佐美と呼んでもいいようなミドルシュートは、
ゴールから遠ざかっていた3ヶ月間、目にしてないプレーだった。

宇佐美自身も、今季の終盤のパフォーマンスには満足してないやろうし、
この勢いで、29日の長居で広島相手にCSでの雪辱を果たしてやりましょう。



あと、この試合を語る上で、ゴールネットの話をしないわけにはいかない。

後半から鎌田を投入して攻勢に出た鳥栖をまともに受けてしまい、
早坂に同点弾を献上。

その失点に繋がるミスを犯してしまった東口は、
失点後のビルドアップで慌てるような場面もあり、
このまま悪い流れに飲みこまれそうな雰囲気があった。

ところが、そんなタイミングでガンバ側のゴールのネットが破損。

ガムテープでゴールネットを修繕している間、
5分程度試合が中断することになったわけやけど、
この中断の時間が鳥栖の良い流れに水を差すような格好になり、
試合再開後はガンバが試合の主導権を握ることができたね。

この試合は万博のラストマッチだったので、
万博の神様がガンバの勝利に味方してくれたと捉えることもできるけど、
新スタジアムで同じようなハプニングが起こったら、恥さらし以外の何物でもない。

誰に文句を言うのが適切なのかわからないけど、
然るべき担当者の人は猛省して欲しいね。



これで天皇杯は準決勝進出。

みんなが休んでいる時に頑張って仕事して儲けるという、
安っぽい商売人根性が働くのか、相変わらず天皇杯は強い。

ただ、比較的対戦カードに恵まれた昨季とは異なり、
今季のベスト4は力があるところが順当に勝ち上がってきた印象なので、
連覇への道はかなり険しいと言っても良いやろうね。

今季は、リーグ、ナビスコと、目の前で対戦相手が優勝するのを見せられ、
成績に比例しない悔しいシーズンを送っているので、
最後ぐらいは笑って終われればいいなと思います。



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2015年12月6日

51分間だけ夢を見させてもらいました



広島行ってきました。




広島に行くのは2007年の最終節以来だから、ちょうど8年ぶりぐらい。

当時の僕はまだ大阪在住の大学生で、
その頃のガンバは黄金の中盤を擁してリーグで屈指の魅力あるサッカーをしていた。

そして、対戦相手の広島はJ2降格が決まった後だった事を考えると、
こうしてチャンピオンシップの決勝で相まみえるのは隔世の感があるよね。


ガンバ大阪11サンフレッチェ広島


1年で1番勝ち点を獲得したチームがシャーレを掲げるのに相応しい。

そんなこと、わざわざ言われなくたってわかっている。

ただ、やっぱり、自分達も掲げる権利があったシャーレを、
他のチームが掲げて喜んでいる姿を見るのはやっぱり悔しい。

今野のゴールが決まって先制してから、
浅野のゴールで同点に追いつかれるまでの51分間、
夢を見ていた自分がいただけにね。



試合前日の会見で「勝ちに行く」と言っていた森保監督は、
その言葉とは裏腹に、自陣でしっかりとブロックを作り、
この試合を塩漬けにする気満々だった。

2点差以上の勝利が必要なガンバは、攻めるしかないので、
いつも以上に運動量を上げて、飛ばし気味に試合に入った印象を受けた。

前半のうちに、今野のCS3戦連発となるゴールでリードを奪ったことを思うと、
ひとまずこのやり方は功を奏したように思える。

ところが、まだ1点のアドバンテージがある広島は、
この失点に動揺せず、ペースを変えること無く試合を進めた。

このことから、1st legの後半ロスタイムの3点目の失点が、
ガンバにとってどれだけ重たかったかわかる。

もし、1st legをタイスコアで終えていたら、広島はこの失点で、
バランスを崩してでも前に出ざるを得なくなったはずやからね。

もう1点必要なガンバはパトリックと倉田を投入して、更に攻撃の意識を高めると、
広島はそれを逆手に取り、スピードのある浅野を投入し、
前掛かりになったガンバの裏のスペースを狙いにきた。

そして、この後の得点がどちらに入ったかを見れば、
長谷川、森保の両監督のどちらが上手だったかは火を見るよりも明らかやね。



ナビスコ、リーグと、これで今季銀メダルは2つ目。

まあ、ACLストレートインの権利を得ることはできたという意味では、
一定の成果のあるCSだったけど、昨季、三冠を達成した反動からか、
今季はタイトル獲得の難しさを再認識するシーズンになっている感があるね。

ただ、もう対戦相手のチームに目の前で喜ばれるのはうんざりなので、
天皇杯はなんとしても獲りたいところ。

準々決勝の対戦相手の鳥栖には、
2ndステージの最終節で3位FC東京相手にアウェイでドローに持ち込み、
ガンバにCSの出場権をもたらしてくれた恩はあるけど、
年末だからってお歳暮代わりに勝利を送る必要はありません。

CWCが開催されている間に十分英気を養って、元日決戦に歩みを進めましょう。



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2015年12月3日

ガンバサポ以外にとっては非常に面白い試合だったんじゃないでしょうか



ガンバ大阪23サンフレッチェ広島


拮抗した白熱の前半から徐々にオープンな打ち合いになり、
後半ロスタイムの逆転という劇的な試合展開。

ライト層にJリーグを知ってもらうという、
CS制度導入の目的は十分に果たせたコンテンツだったんじゃないでしょうか。
(TBSの中継があまりにも酷かったっていう批判も出てるけど)

まあ、ガンバサポの立場で言わせてもらえば、
良い試合だったなんて口が裂けても言いたくないけども。



2ndステージ最終節から中9日の広島に対し、
つい4日前に浦和と120分の激闘を演じたガンバ。

コンディション面でどちらに分があるかは火を見るよりも明らかだったけど、
この日のガンバからは疲労による動きの重さは感じなかった。

むしろ、パトリックに代わり先発起用された長沢を始め、
前の選手達は前線からのプレスというタスクを、
いつも以上に献身的にこなしていたと思う。

森崎和幸のミスから生まれた長沢の先制ゴールも、
前線からのプレスを怠らなかったことによって生まれたとも言えるしね。



ドウグラスに同点ゴールを許したものの、
その後、すぐに今野のゴールで勝ち越すことができたので、
比較的良い流れで試合を進めてるな思ってたんやけど、
オ・ジェソクの退場で一気に流れが悪くなってしまった。

1点リードしている状況にも関わらず、相手の挑発に乗ってしまったのは、
あまりにも軽率だったと思うし、レッドカードは妥当だと思うので、
オ・ジェソクを擁護するつもりはない。

でも、胸を小突かれたのに顔を押さえて転げまわる清水の姿には、
思わず吐き気がしそうになったけどね。



結果的に、この後2失点を喫し、逆転負けを食らったことで、
敗因はオ・ジェソクの退場という図式が確立されてしまった。

ただ、長谷川健太と今野の罪も大きいと思う。

前者は、長沢を下げてパトリックを投入したことで、
長沢のマークに手を焼いて自由に球出しが出来ていなかった青山を、
楽にさせてしまった。

パトリックは、浦和戦後に色々あったので、
この試合で頑張って欲しいという気持ちはあったけど、
この試合展開で投入するにはミスキャストだったように思う。

後者は、1人少ない状況で無理して勝ち越し点を狙いに行き、
スローインをミスするという、
経験のある選手にあるまじきプレーをしてしまった。

あそこは2-2で試合を終わらせることを考えるべきだったね。

確かに、オ・ジェソクの退場の影響は大きかったと思うけど、10人になった時点で、
試合の残り時間はアディショナルタイムを入れても10分切っていたんやし、
やりようによっては、10人で1点差を逃げ切ることもできたんじゃないかなと思う。

まあ、今季は試合終盤に失点して勝ち点を落とす試合が多かったので、
これが今季のチームの実力だと言われればそれまでやねんけども。



これでガンバがCSで優勝するには、
敵地で2点差以上での勝利がノルマになりました。

守備が堅い広島相手なので、正直、厳しい条件と言わざるを得ないけど、
ついこの前、埼玉スタジアムで3-1の勝利を挙げているので、
決して不可能なミッションでは無いと思う。

CS制度に反対していたのにも関わらず、
がっつりCSを楽しんでいる自分に対し、矛盾を覚えているけど、
ガンバの選手達がやってくれることを期待して、
土曜日は8年振りのビッグアーチへ向かいたいと思います。



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