2018年9月29日

J1残留に向けて視界は開けた



ガンバ大阪10サンフレッチェ広島


自動降格圏の17位に沈むガンバ大阪が、
この日ホームに迎えたのは首位のサンフレッチェ広島。

時計は後半の35分を過ぎているのに、
両チームとも選手交代を行っていないという状況が、
この試合の壮絶さを物語っていた。

ここのところ勝ち点が伸び悩んでいる広島だけど、
統率の取れたコンパクトな4-4-2の3ラインは、
ガンバのパス回しによる揺さぶりにも動じず、
ボールを奪うと瞬く間に東口の守るゴールをピンチに陥れる様は、
なるべくして首位になっているチームのそれだった。

ただ、そんな好チームからセットプレーでしぶとく先制点を挙げ、
効率よく時間を稼いで逃げ切ったホームチームの戦いぶりは、
試合終盤に息切れして手に入れかけていた勝ち点をいくつも落としてきた、
貧弱な姿を感じさせないほど頼もしいものだったように思う。

3連勝を挙げても自動降格圏から抜け出せない状況に、
今季の残留争いの厳しさを嘆きそうにもなったけど、
今節、首位のチームを相手に見せた素晴らしい試合に、
2019年のJ1のピッチでガンバ大阪が試合をしている光景が、
はっきりと見えたような気がしたね。



この試合で両チーム唯一のスコアラーとなったのはファン・ウィジョ。

約1ヶ月の韓国代表での活動を経てガンバに復帰してから、
これで3試合連続ゴール。

あのセットプレーでのスクランブル状態のゴール前で、
ファーに流れてきたボールに対して咄嗟に足が出るということが、
現在の韓国人ストライカーの好調さを物語っているように思うね。



ただ、個人的に今のガンバのエースはファン・ウィジョではなく東口だと思っている。

GKをエースと呼ぶのはいささか不思議な感じもするけど、
今季のガンバは東口がゴールマウスを守っていなかったら、
残留を争うという段階にすら到達していないだろうね。

この試合でもティーラシンや和田に訪れた決定機を防ぎ、
完封勝利に大きく貢献したしね。

次節の大阪ダービーはファン・ウィジョが累積警告で出場停止になるけど、
ガンバのエースがチームを勝利に導いてくれると確信している。




鳥栖が札幌に敗れたことで自動降格圏を脱出。

さらに、2015年の1stステージ以来の4連勝ということで、
残留争いとは言わず、1つでも上の順位を目指したいという欲も湧いてきたね。

5連勝を懸けて戦う試合は、先述の通り大阪ダービーだけど、
この試合の重要性は敢えてここに書くまでも無い。

ガンバの選手たちは誇りをもって10月6日の試合に臨んでくれるはずだ。




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2018年9月22日

この日のガンバにはゴールポストという名の優秀なDFがいた



ガンバ大阪21清水エスパルス


前半の盤石な戦いぶりから一転、後半は守勢に回る時間帯が長くなり、
いつ同点・逆転を許してもおかしくないような展開を強いられたけど、
粘り強く耐え凌ぎリーグ戦3連勝。

名古屋戦と鳥栖戦という、8月の6ポインターズを両方落とした時は、
万事休すかと覚悟を決めたものだけど、
この日の勝利で暫定とは言え14位まで浮上してきた。

先月の札幌戦の終盤や前節の神戸戦の前半など、たまに策に溺れる時もあるけど、
クルピ政権下で無秩序化し、降格圏に喘いでいたチームを、
2ヶ月足らずでここまで建て直した宮本監督の仕事は評価して然るべきだと思うね。



この試合でガンバを勝利に導いたのは、前節から前線に復帰したファン・ウィジョ。

記録はオウンゴールとなったものの、キックオフの笛の余韻も消えぬ間に、
右サイドの小野瀬からのグラウンダーのクロスをゴール前で合わせて先制ゴール。

さらに、左サイドを破った倉田のクロスに対し小野瀬がニアでフリックしたボールを、
ファーで待ち構えて強引に叩き込み、追加点まで奪ってみせた。

この試合で2トップを組んだ渡邉千真とは、
もう何年も一緒にプレーしているかのような好連携を見せているし、
今後もこの調子を持続して欲しいね。



ただ、この試合でファン・ウィジョ以上に活躍したのは、
アウェイ側のゴールのクロスバーとポストだろうね。

クロスバーは、ファン・ウィジョのシュートに変則的な回転をかけて、
清水の選手のオウンゴールを誘発するなど、攻撃面で貢献。

ポストは、後半の決定的なピンチを何度も救い、
試合後にDAZNのインタビューを受けてもいいぐらい守備面で大きく貢献した。

負けが込んでいる時って、自チームのシュートがポストに阻まれ、
相手チームのシュートがポストに当たって入るということが往々にしてあるけど、
この試合は逆の展開だったことを思うと、
ようやく今季のガンバにもツキが向いてきたと思っていいんだろうか。



次節はホームで首位の広島との一戦。

先月末の時点では、広島相手にガンバが勝ち点を挙げるのは厳しいと思っていたけど、
ここ最近のガンバの戦いぶりと、
前節、残留を争っているライバルの鳥栖が広島を破っていることに鑑みると、
勝機は十分にあるんじゃないだろうか。

広島で対戦した時は、ファビオが前半早々に退場してしまい、
数的不利の中、大敗を喫してしまったけど、
次節は、11人vs11人で真っ向から勝負を挑み、
来月の大阪ダービーに大きく弾みをつける勝ち点3を獲得して欲しいと思います。




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2018年9月16日

策に溺れかけた指揮官を救ったのは帰ってきたエース



ガンバ大阪21ヴィッセル神戸


日本最大のECモールを中心に、銀行業、保険業、通信事業にも参入し、
楽天経済圏と形容されるほどの商圏を作り上げた三木谷浩史が、
傑出した経営者である事に異論を唱える人はいないだろう。

ヴィッセル神戸や東北楽天ゴールデンイーグルスのオーナーとしての一面も持つ彼の、
「金は出すけど口も出す」というスタンスは、時に批判されることも多いけど、
新規ファンの獲得に伸び悩み、蛸壺化が叫ばれて久しいJリーグに於いて、
ポドルスキやイニエスタというメガクラックの獲得は、
ライト層のファンの注目を惹きつけるために一石も二石も投じた。

こういうサポーターに夢を見させる行動こそ、
プロスポーツクラブの経営者にとってあるべき姿なのかなと思う。

ピッチの上に問題が山積しているにもかかわらず、
スタジアムでプロジェクションマッピングをやることを重要視し、
負けが込むと「苦ピー」とか言う親父ギャグを飛ばしている、
どこかの在阪クラブの社長も三木谷を見習ってほしいものですがね。



今季のガンバのピッチ上の問題の一つとして、
ボランチのところがハマらないというのがあるけど、
これに関しては、前節の今野の戦線復帰で解決したように思われた。

ところがどういうわけか、この試合で今野は3バックの左でスタートし、
ボランチには髙江が入るという布陣。

案の定、中盤のフィルターがかからずバイタルエリアはスカスカになり、
今野もロングボールの対応でイエローカードをもらい、
攻撃を期待されて右WBに入った小野瀬も守備に奔走させられるという、
誰も幸せにならない戦術だったように思う。

おそらく宮本監督は、先日のルヴァンカップでのマリノス戦で、
守備面、特にクロス対応が悪すぎたことを踏まえて、
今野をDFラインで起用しようと考えたのだろうけど、策に溺れた感は否めないね。

これだけ機能しない布陣で戦っていれば失点するのも時間の問題で、
「今夜はたっぷりイニエスタ」と銘打って、
4台のカメラに追いかけられていたイニエスタのアシストから、古橋に先制ゴールを許し、
誰のニーズに応えたのかわからないNHKの企画に一定の成果を与えてしまった。



後半になると、髙江に代えてオ・ジェソクを投入し4バックへ変更。

これにより、今野は本来のポジションであるボランチにプレーエリアを移すと、
瞬く間にチームのパフォーマンスが向上。

小野瀬との連携で右サイドを崩し、
オ・ジェソクのクロスから倉田が同点ゴールを決めると、
今度は藤春との連携で左サイドを崩した倉田のアシストからファン・ウィジョが決め、
前半の低調な戦いぶりが嘘のように試合をひっくり返してみせた。

アジア大会とインターナショナルマッチデイに招集されていたため、
これがガンバでの約1ヶ月ぶりの試合になったファン・ウィジョだったけど、
前半こそ慣れない布陣でストレスを感じているような場面はあったものの、
エースとしての役割はきっちりと果たしてくれた。

アジア大会で見せたような爆発力をガンバでも発揮して、
残留争いを抜け出すための起爆剤になって欲しいね。



4か月ぶりの連勝に加え、
今節でようやく1年以上続いたアウェイ未勝利から解放されたので、
比較的ポジティブに次節の日本平に向かうことが出来るね。

今節は長崎や鳥栖も勝利し、残留争いはますます苛烈を極めているので、
この争いを勝ち抜くためにも、比較的相性の良いアウェイの清水戦で、
勝ち点3を上積みして欲しいね。




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2018年9月11日

サッカーのある日常と共に日本代表は新たな航海に出た



日本30コスタリカ


ロシアW杯の喧騒から2ヶ月。

ベスト16に進出した日本の選手たちの勇敢な戦いぶりを思い出すかのように、
また日本列島に代表チームがもたらす熱気が戻ってきた。

思えばここ数ヶ月、西日本豪雨や台風21号、そして、北海道胆振東部地震と、
人々の当たり前の日常が奪われる災害が相次いで発生。

本来であれば今月の7日に札幌ドームで迎えるはずだった森保JAPANの初陣も、
北海道の地震の影響で中止を余儀なくされたし、
今回のコスタリカ戦が行われた大阪の地もまた、
台風21号での被害が大きかった地域である。

日本の快勝を喜びつつ、サッカーの試合に熱狂できる当たり前の日常が、
幸せな事であると改めて認識しなければいけないね。



今年3月のハリルホジッチ解任に伴って緊急登板した西野朗が、
ロシアW杯後に監督の座を退き、代わりにその任を与えられたのは森保一。

就任当初から言われていたことは、
広島をリーグ連覇に導いた彼の代名詞でもある可変式3バックを、
代表チームでも採用するか否かってこと。

オシムが千葉に持ち込み、現・札幌の監督であるペトロヴィッチが広島と浦和で広め、
森保が勝てる戦術として確立した複雑怪奇なシステムを、
練習期間の短い代表チームで成熟させることは、多くの人が言うように非現実的に思う。

今回の代表チームに森保の教え子である青山や佐々木を招集したあたり、
可変式3バック採用の意図は垣間見えたけど、
今回のコスタリカ戦ではオーソドックスな4-4-2で戦っていたので、
森保一の色が見えるのは10月以降のお楽しみということなのかもしれない。



試合の方は、コスタリカがお馴染みの5バックを敷いてきたことで、
日本がボールを持つ時間帯が長い展開になった。

W杯で見たコスタリカの印象は、引いて守っていてもひとたびマイボールになれば、
一気にゴール前へなだれ込んでくる攻守の切り替えの早さが持ち味というものだったけど、
この試合は親善試合ということもあってかそこまでのインテンシティの高さは無く、
ただ守っているだけのチームだったので、日本としては楽な相手だったと思う。

3-0という結果だったけど、北野だか東野だか西野だかそんな感じの苗字のFWの選手が、
ハットトリックを決めていれば、もっと大差がついた試合になっただろうね。

この試合でスタメンを飾った東口と三浦は、
所属クラブのガンバでは守備に忙殺される日々が続いているので、
良い意味でこれだけ見せ場の無い展開に拍子抜けしたんじゃないだろうか。



最後にガンバサポとしては堂安に触れておきたい。

2度の決定機で決め切れなかったことに関しては悔やんでいると思うけど、
当たり負けしないフィジカルの強さは、
オランダでの1年で一層磨きがかかったように思えたし、
チーム最年少ながら声を出してチームを盛り上げている様もとても好印象だった。

ガンバ在籍時はJ3が主戦場で、
トップチームではほとんど何もしないで移籍してしまった堂安だけど、
それでも今回の凱旋試合で大きな拍手で迎えてもらえるのは、
彼の人懐っこい人間性が愛されているところもあるのかなと思う。

本田圭佑が去った後の代表チームの新たな顔となれるように、
2シーズン目となったエールディビジでそのプレーに磨きをかけて欲しいね。



来月のインターナショナルマッチデイにも親善試合は組まれていて、
12日に新潟でパナマと、16日には埼玉でウルグアイと対戦する。

ヨーロッパのシーズン開幕直後ということに鑑みてか、
今回はロシアW杯で主力として戦ったメンバーは代表に招集されなかったけど、
来月は何人か選ばれてくるだろうね。

なんだかんだ年明けのアジアカップまであと半年なので、
有意義な親善試合となることを期待しています。




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2018年9月10日

主力を出したからって負けることには変わりはない



日産行って来ました。




ガンバ大阪13横浜F・マリノス


僕の知る限りガンバ大阪というクラブは、
ホームアンドアウェイの180分の戦い方を心得ているチームだと思っていたのだけど、
負けるにしてもアグリゲートスコアで1-7なんてこっぴどいやられ方は、
ちょっと記憶に無い。

まあ、ホームでの1st legを0-4で落としている時点で、
準決勝進出の望みは断たれたに等しかったわけだけどね。

ただ、そんな状況にも関わらず、1st legからは打って変わって、
主力と呼ばれる選手たちをこの試合に送り出したところを見ると、
準決勝に進出するしないは抜きにして、
宮本恒靖はこの試合に勝とうとしていたんだろうと推察する。

個人的には、今節試合が無かったU-23を、
そっくりそのまま送り出してもいいんじゃないかと思っていたのだけど、
来週末から佳境を迎える残留争いを勝ち抜くためにも、
先日の川崎戦で結果を残した3バックの布陣を熟成させる方を選んだようだね。



試合の入りこそ積極的な姿勢が感じられたものの、
左サイドを崩されてあっさりと先制点を献上。

さらには、1st legで散々なパフォーマンスに終始した林に代わり、
スタメンのチャンスを与えられた鈴木がペナルティエリアでファウルを犯し、PKを献上。

これを伊藤翔に決められ、ガンバがここから勝利するには6得点が必要という、
ミッションインポッシブルな状況になってしまった。

その後も、テンポ良くショートパスを繋ぐマリノスの選手たちからボールを奪えず、
ただ走らされるだけのガンバの選手たちという構図は続いていたけど、
そんな状況にもめげずに愚直にボールを追い続けていたのは一美和成。

決して連動しているとは言えないガンバの前線からの守備に於いて、
1st legから引き続きスタメンのチャンスを与えられた若者のひたむきな姿に、
思わず胸を熱くさせられた。

今回のマリノスとの2試合で、ガンバ挙げた唯一の得点のスコアラーが一美だったのは、
最後まで諦めずに走り続けた一美に対するご褒美だったのかもしれないね。



ただ、試合はこれだけでは終わらなかった。

伊藤翔にこの日2点目のゴールを許して1-3となり、
あとは試合終了の笛を待つだけという時間帯。

エンターテイナーの飯倉は、この試合で自分の見せ場が無かったと感じたのか、
DFラインの裏に抜け出した中村に対し、
あろうことか飛び蹴りを見舞ってピッチ外送りにしてしまった。

個人的に、飯倉は結構好きな選手なんだけど、
意図的ではないにせよ、ウチの若い選手にケガをさせるのは勘弁してくれ。

中村が軽傷であることを祈りたいね。


15日はアウェイで神戸戦。

ポドルスキは出場停止で不在だけど、
なにやらNHKBSでは、「今夜はたっぷりイニエスタ」と銘打って、
イニエスタだけを映すカメラを用意して、この試合を中継するのだとか。

ガンバサポとしては、ふざけやがってという気持ちは少なからずあるけど、
ガンバのゆるゆるの中盤の守備だったらイニエスタがのびのびプレーできるだろうから、
こんな企画を思いついたNHKのプロデューサーの気持ちもわからなくはない。

ただ、自動降格圏に位置している現状、
イニエスタどうこうより勝ち点を1つでも多く積み上げなければいけないので、
15日はNHKの企画を台無しにするような試合を期待したいね。





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2018年9月6日

日曜日はどんな顔して日産スタジアムに行けばいいんでしょうか?



ガンバ大阪04横浜F・マリノス


J2降格の危機に瀕している現状、
リーグ杯なんてやっている場合じゃないのはわかるけど、
日曜日の2nd legのチケットを買った僕らに、
少しでも楽しみを残してくれてもいいんじゃないですかね。

1st legでマリノスの準決勝進出は9割9分決まっただけに、
「日曜日の日産スタジアムのアウェイゴール裏に来場された方は、
チケット代金をキャッシュバック!!」とかしてくれないと、
次の日仕事なのに日曜日の夜に新横浜に行く気にはならんよ。

え、キャッシュバックの費用はどうするかって?
そんなもん山内社長のポケットマネーから捻出に決まっているじゃないか。



この日のスタメンで、直近の川崎戦もスタメンだったのは菅沼のみ。

がらっと入れ替わった顔ぶれを見て、
久しぶりに出場機会を得た選手たちが奮起してくれるんじゃないかという、
淡い期待が不安を勝っていたのだけど、その期待は前半2分の失点で脆くも崩れ落ちた。

ポゼッション志向のマリノスと相対するだけに、
ボールを握られる展開はある程度予想できたものだったけど、
プレスは連動せず、ボランチとCBは自動ドア状態。

マイボールになっても3本とパスが繋がらないと来れば、
どうやって試合に勝つイメージを持てばいいんでしょうかね。

後半になって少しだけ内容は持ち直したものの、
0-4という結果に何の不思議もない試合だったわ。



選手個人で気になったのは、野田と市丸かな。

まあ、こんな結果の試合だったので、
どうしても悪い意味でってことになってしまうんだけども。

同期の一美がデビュー戦で堂々としたパフォーマンスを見せただけに、
野田も同じくらい出来ると見込んでいたんだけど、この日のプレーは残念だった。

失点はCBだけのせいではないけど、
2nd legでは西野との入れ替わりでベンチに座らされても文句は言えないだろうね。

また、市丸に関しては、もともとの期待値が高かっただけに、
J3のレベルに悪い意味ですっかり馴染んでしまっているのは残念でならない。

本来であれば、
遠藤をスタメンの座から追い落とすぐらいの活躍を見せて欲しいものなんだけどね。



日曜日に日産でマリノスと再戦するけど、
もう照準は15日の神戸戦に向いていると思っておいた方が良いだろうね。

幸か不幸かU-23は、今週末試合が無いので、
この日と同じメンバーで試合に臨むこともできるし、
何ならこの日以上に思い切ったターンオーバーを敷くことが出来る。

ルヴァンカップを捨ててリーグに専念する以上、
何が何でもJ1残留を勝ち取って、笑顔で今季の最終節を終えたいものですな。




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2018年9月2日

今野泰幸というソリューション



ガンバ大阪20川崎フロンターレ


あれは2015年3月の小瀬だったか。

開幕ダッシュに失敗したガンバは、その日も甲府相手に苦戦を強いられたけど、
後半に今野が投入されると、劇的にチームのパフォーマンスが好転し、
前半の低調な試合が嘘のような快勝を収めたのは。

あれから3年半、故障により2018年シーズンの大半を棒に振っていた今野は、
5月以来のスタメンに名前を連ねると、今まで故障していたのが嘘のような動きで、
昨季のリーグチャンピオンを退ける原動力となった。

こんなことを書くと、先日、今季の成績不振の責任を取って退任した、
前強化部長の肩を持つようで癪に障るけど、
この日の今野の動きを見ると、中盤の補強はいらないと言いたくなる気持ちもわかるわ。

宮本監督になってから重用されていた高も、ここまで彼なりに頑張っていたけど、
やはり今野と比べると役者が一枚も二枚も上だったね。

ただ、ここ数年故障続きで、
シーズンのフル稼働が見込めない35歳に過度の期待は禁物なので、
高は今野から多くを学んで、頼れる男に成長して欲しいと思う。



また、今野の復帰だけでなく、この試合で採用した3バックが機能したことも、
この試合の勝利の要因の1つだったように思う。

5月の日産の試合でもぶっつけに近い形で3バックを採用したものの、
付け焼刃感が否めず、常時両サイドが押し込まれて5バック化していたけど、
この試合では、結果的に川崎の攻撃陣を完封し、
攻撃面でも両WBの藤春とオ・ジェソクが高い位置を取る場面も多かった。

まあ、無失点に関しては、川崎の拙攻に助けられた感もあるので、
両手放しでべた褒めするところまではいかないけど、
前節の鳥栖戦での完敗を受けて1週間で準備したと考えると、
十分に合格点をあげられる内容だったんじゃないだろうか。

現役時代、ガンバと日本代表の3バックを統率してきた宮本恒靖だけに、
やはり、3バックをチームに落とし込む術には長けているのかね。



ただ、FC東京戦以来の勝ち点3に水を差すようなことを書くけど、
この試合の川崎は、試合前に予想していたよりも迫力が無かったように思う。

ガンバがここまでの試合と異なり、3バックで試合に臨んできたことで、
突破口を探し当てるのに時間を要したこともあるのだろうけど、
流れが傾きそうな時間帯で、大島が安定のスペランカーぶりを発揮したことが、
鬼木監督にとって不運だったね。

いや、正確に言えば、大島の代わりに入った齋藤学が大ブレーキだったことが、
ガンバにとって功を奏した形になったね。

それにしても、マリノス時代の齋藤学って、シュート精度はともかくとして、
ドリブルでの局面打開力に関しては、海外でプレーする選手も含め、
日本人でナンバーワンだと思っていたのだけど、
オ・ジェソク1人相手にあれだけ何も出来ないなんて、随分と落ちたもんだなぁと思う。

まあ、ヒザにあれだけの大怪我をしただけに、
トップフォームに戻るのはなかなか難しいんだろうね。



実のことを言うと、ガンバが今の川崎に勝てると思っていなかったので、
今節の勝ち点0は折り込み済みなところがあったのだけど、
僕の予想を良い意味で裏切って手にした勝ち点3は非常に大きい。

次節はアウェイでの神戸戦だけど、
その前にルヴァンカップ準々決勝のマリノス戦があるね。

自動降格圏に沈んでいる現状、リーグ杯なんてやっている場合じゃないと思うんだけど、
宮本監督の戦術をチームに落とし込むための場数が増えるとか、
今季のガンバの課題であるゲーム体力を身につけるためとか、
前向きにホームアンドアウェイの2試合に臨みましょう。

残留争いのプレッシャーから解放されるので、
意外と良い試合が見られるんじゃないかなと期待しています。




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