2018年9月2日

今野泰幸というソリューション



ガンバ大阪20川崎フロンターレ


あれは2015年3月の小瀬だったか。

開幕ダッシュに失敗したガンバは、その日も甲府相手に苦戦を強いられたけど、
後半に今野が投入されると、劇的にチームのパフォーマンスが好転し、
前半の低調な試合が嘘のような快勝を収めたのは。

あれから3年半、故障により2018年シーズンの大半を棒に振っていた今野は、
5月以来のスタメンに名前を連ねると、今まで故障していたのが嘘のような動きで、
昨季のリーグチャンピオンを退ける原動力となった。

こんなことを書くと、先日、今季の成績不振の責任を取って退任した、
前強化部長の肩を持つようで癪に障るけど、
この日の今野の動きを見ると、中盤の補強はいらないと言いたくなる気持ちもわかるわ。

宮本監督になってから重用されていた高も、ここまで彼なりに頑張っていたけど、
やはり今野と比べると役者が一枚も二枚も上だったね。

ただ、ここ数年故障続きで、
シーズンのフル稼働が見込めない35歳に過度の期待は禁物なので、
高は今野から多くを学んで、頼れる男に成長して欲しいと思う。



また、今野の復帰だけでなく、この試合で採用した3バックが機能したことも、
この試合の勝利の要因の1つだったように思う。

5月の日産の試合でもぶっつけに近い形で3バックを採用したものの、
付け焼刃感が否めず、常時両サイドが押し込まれて5バック化していたけど、
この試合では、結果的に川崎の攻撃陣を完封し、
攻撃面でも両WBの藤春とオ・ジェソクが高い位置を取る場面も多かった。

まあ、無失点に関しては、川崎の拙攻に助けられた感もあるので、
両手放しでべた褒めするところまではいかないけど、
前節の鳥栖戦での完敗を受けて1週間で準備したと考えると、
十分に合格点をあげられる内容だったんじゃないだろうか。

現役時代、ガンバと日本代表の3バックを統率してきた宮本恒靖だけに、
やはり、3バックをチームに落とし込む術には長けているのかね。



ただ、FC東京戦以来の勝ち点3に水を差すようなことを書くけど、
この試合の川崎は、試合前に予想していたよりも迫力が無かったように思う。

ガンバがここまでの試合と異なり、3バックで試合に臨んできたことで、
突破口を探し当てるのに時間を要したこともあるのだろうけど、
流れが傾きそうな時間帯で、大島が安定のスペランカーぶりを発揮したことが、
鬼木監督にとって不運だったね。

いや、正確に言えば、大島の代わりに入った齋藤学が大ブレーキだったことが、
ガンバにとって功を奏した形になったね。

それにしても、マリノス時代の齋藤学って、シュート精度はともかくとして、
ドリブルでの局面打開力に関しては、海外でプレーする選手も含め、
日本人でナンバーワンだと思っていたのだけど、
オ・ジェソク1人相手にあれだけ何も出来ないなんて、随分と落ちたもんだなぁと思う。

まあ、ヒザにあれだけの大怪我をしただけに、
トップフォームに戻るのはなかなか難しいんだろうね。



実のことを言うと、ガンバが今の川崎に勝てると思っていなかったので、
今節の勝ち点0は折り込み済みなところがあったのだけど、
僕の予想を良い意味で裏切って手にした勝ち点3は非常に大きい。

次節はアウェイでの神戸戦だけど、
その前にルヴァンカップ準々決勝のマリノス戦があるね。

自動降格圏に沈んでいる現状、リーグ杯なんてやっている場合じゃないと思うんだけど、
宮本監督の戦術をチームに落とし込むための場数が増えるとか、
今季のガンバの課題であるゲーム体力を身につけるためとか、
前向きにホームアンドアウェイの2試合に臨みましょう。

残留争いのプレッシャーから解放されるので、
意外と良い試合が見られるんじゃないかなと期待しています。




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