2018年9月16日
策に溺れかけた指揮官を救ったのは帰ってきたエース
ガンバ大阪2-1ヴィッセル神戸
日本最大のECモールを中心に、銀行業、保険業、通信事業にも参入し、
楽天経済圏と形容されるほどの商圏を作り上げた三木谷浩史が、
傑出した経営者である事に異論を唱える人はいないだろう。
ヴィッセル神戸や東北楽天ゴールデンイーグルスのオーナーとしての一面も持つ彼の、
「金は出すけど口も出す」というスタンスは、時に批判されることも多いけど、
新規ファンの獲得に伸び悩み、蛸壺化が叫ばれて久しいJリーグに於いて、
ポドルスキやイニエスタというメガクラックの獲得は、
ライト層のファンの注目を惹きつけるために一石も二石も投じた。
こういうサポーターに夢を見させる行動こそ、
プロスポーツクラブの経営者にとってあるべき姿なのかなと思う。
ピッチの上に問題が山積しているにもかかわらず、
スタジアムでプロジェクションマッピングをやることを重要視し、
負けが込むと「苦ピー」とか言う親父ギャグを飛ばしている、
どこかの在阪クラブの社長も三木谷を見習ってほしいものですがね。
今季のガンバのピッチ上の問題の一つとして、
ボランチのところがハマらないというのがあるけど、
これに関しては、前節の今野の戦線復帰で解決したように思われた。
ところがどういうわけか、この試合で今野は3バックの左でスタートし、
ボランチには髙江が入るという布陣。
案の定、中盤のフィルターがかからずバイタルエリアはスカスカになり、
今野もロングボールの対応でイエローカードをもらい、
攻撃を期待されて右WBに入った小野瀬も守備に奔走させられるという、
誰も幸せにならない戦術だったように思う。
おそらく宮本監督は、先日のルヴァンカップでのマリノス戦で、
守備面、特にクロス対応が悪すぎたことを踏まえて、
今野をDFラインで起用しようと考えたのだろうけど、策に溺れた感は否めないね。
これだけ機能しない布陣で戦っていれば失点するのも時間の問題で、
「今夜はたっぷりイニエスタ」と銘打って、
4台のカメラに追いかけられていたイニエスタのアシストから、古橋に先制ゴールを許し、
誰のニーズに応えたのかわからないNHKの企画に一定の成果を与えてしまった。
後半になると、髙江に代えてオ・ジェソクを投入し4バックへ変更。
これにより、今野は本来のポジションであるボランチにプレーエリアを移すと、
瞬く間にチームのパフォーマンスが向上。
小野瀬との連携で右サイドを崩し、
オ・ジェソクのクロスから倉田が同点ゴールを決めると、
今度は藤春との連携で左サイドを崩した倉田のアシストからファン・ウィジョが決め、
前半の低調な戦いぶりが嘘のように試合をひっくり返してみせた。
アジア大会とインターナショナルマッチデイに招集されていたため、
これがガンバでの約1ヶ月ぶりの試合になったファン・ウィジョだったけど、
前半こそ慣れない布陣でストレスを感じているような場面はあったものの、
エースとしての役割はきっちりと果たしてくれた。
アジア大会で見せたような爆発力をガンバでも発揮して、
残留争いを抜け出すための起爆剤になって欲しいね。
4か月ぶりの連勝に加え、
今節でようやく1年以上続いたアウェイ未勝利から解放されたので、
比較的ポジティブに次節の日本平に向かうことが出来るね。
今節は長崎や鳥栖も勝利し、残留争いはますます苛烈を極めているので、
この争いを勝ち抜くためにも、比較的相性の良いアウェイの清水戦で、
勝ち点3を上積みして欲しいね。
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