2015年7月7日
ドイツで咲いたなでしこの花は、カナダでは咲かなかった
日本2-5アメリカ
今大会の彼女達の戦いの全てを追うことができたわけじゃないけど、
優勢に試合を進めているわけではないのに、
なんだかんだで勝ってしまうメンタリティは、まさに強いチームのそれだった。
だから、アメリカに大敗したとはいえ、
日本がW杯を争うに相応しい国じゃなかったなんてことは無い。
確かに、個人のレベルで言えば、
アメリカの選手の方が勝っているのは言うまでも無いけど、
前回大会はそれを跳ねのけて優勝しているわけやし、
太刀打ちできないものでは無かったはず。
ところが、今大会のアメリカは日本に対して奇襲を仕掛けてきた。
前半の早い時間帯で得たセットプレーの場面で、
アメリカの高さと強さを警戒する日本の守備陣に向けて送られた、
低くて速いライナー性のボール。
これに、日本の守備陣は混乱し、マークのずれから失点。
さらに、同じような形で立て続けに2失点目を喫してしまったことで、
チームとして完全に浮足立ってしまった。
アメリカとしては、あまりにも見事に奇襲が成功した事で、
してやったりという気分やろう。
前半途中に、岩清水に代えて澤が入ったあたりから、
チームが落ち着きを取り戻したように見えたんやけど、
個人的には、澤を先発させても良かったんじゃないかと思ってる。
確かに、今大会は、阪口と宇津木のボランチが安定していたけど、
こういう大一番でこそ、日本のレジェンドの経験値が必要だったんじゃないかな。
ファーガソンが、ここ一番という試合で、
ギグスとスコールズの両ベテランを起用していたようにね。
試合後、ワンバックと抱き合う澤の姿を見て、
これで最後のW杯って言うのも、なんとなく寂しいもんやなって思ってしまった。
4年前の前回大会は優勝、そして今大会は準優勝。
3年前のロンドン五輪でも銀メダルを獲得している事を踏まえれば、
改めて言うまでも無く、素晴らしい偉業だと思う。
ただ、試合後の彼女達の姿からは、力を出し切ったうえでの敗戦というより、
不完全燃焼、もっとできたはずといった感じの煮え切らなさが伝わってきて、
「よくやった」とか「頑張った」といった類の労いの言葉が、
どことなく同情のように聞こえてしまうんじゃないかなと思った。
だから、敢えて「この悔しさはリオで晴らそう」って、
奮起を促すような言葉を、今のなでしこの選手達に声を掛けてあげたいね。
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