2012年7月22日

2回、メキシコのクオリティを上回っただけで勝ってしまった



日本21メキシコ


五輪本番前、最後のテストマッチの相手は、
先日行われた、トゥーロン国際で優勝したメキシコ。

ニュージランド戦やベラルーシ戦の戦いぶりを見る限り、
苦戦は避けられないやろうなと思って試合を見始めたら、
前半開始早々に、元PSVのサルシドのパスミスをかっさらった永井が、
右サイドの清武に展開し、グラウンダーの折り返しに走り込んだ東が決めて、
あっさりと先制してしまった。

この試合は、水曜日のベラルーシ戦と同じ、
ノッティンガムのスタジアムで開催されたけど、
ベラルーシ戦の時は雨が降っていたこともあり、芝がスリッピーで、
ボールが走りやすかったけど、この日は晴天やったから、
ボールの走らない粘着質の芝に両チームとも手を焼いていた。

そういう意味で、日本の先制点に繋がるミスを犯したサルシドは、
この芝の最初の被害者になってしまったということやね。



しかし、1点ビハインドになって目が覚めたのか、メキシコはここから本領発揮。

小気味の良いパスサッカーで日本の守備陣を慌てさせたかと思えば、
連動した前線からのプレスで高い位置でボールを奪い、
ショートカウンターを炸裂させるなど、あっという間に試合の主導権を握ってしまった。

対する日本は、ボールの取りどころが定まらないうえ、
扇原と山口のダブルボランチの所からほとんど展開できず、苦しい展開を強いられたね。

それでもなんとか持ち堪えていたけど、
前半39分に、ファビアンに豪快なミドルシュートを決められ、
試合を振り出しに戻されてしまった。

ワンタッチで速くボールを動かしながら、
あれだけ抑えたミドルをゴール隅に打たれたら、ディフェンスとしてはお手上げやわ。

敵ながら天晴なシュートやったね。



タイスコアでハーフタイムに突入し、迎えた後半頭から、
関塚監督は、宇佐美に替えて、斎藤学を投入。

ベラルーシ戦で、周囲との連携が不十分ながらも、所々で光るプレーを見せていただけに、
この試合で宇佐美に頑張って欲しい気持ちもあったけど、
こういう防戦一方の展開の試合になった時に、貢献度が低いのは相変わらず。

前半は、「本当に試合に出てたのか?」と言いたくなるぐらい、試合から消えてたから、
この交代は妥当やったと思うわ。



ただ、斎藤の後に、山村、大津と投入したものの、
メキシコペースの試合展開は変わらず。

対するメキシコも、勝ち越し点を奪いに、ベンチスタートだったドス・サントスを投入し、
権田の守るゴールマウスに攻め込んだけど、最後の局面の精度を欠き、
勝ち越し点を奪うまでには至らなかった。

W杯とかの他の国際大会でメキシコを見てても思うけど、
こういう詰めの甘いところがあるから、
良いサッカーをするチームから、強いチームになれないんやろうなって思ったね。

そんな事を考えながら、このまま1-1で引き分けかなと思って試合を見てたら、
後半42分、ロングボールに杉本が競り合い、こぼれたボールを、
大津が豪快なボレーでゴールネットに突き刺し、日本が勝ち越し!!

なんでこんな難しいシュートを決められんのに、ニュージーランド戦や、
ベラルーシ戦で、あんな簡単なのを外してたのかは謎やけど、
少なくともこのゴールを決めた事で、良い感触で本大会を迎えられそうやね。

あと、東との交代でピッチに入ってから、すぐに得点に絡んだ杉本は、
本当に“持ってる”選手かもしれない。

本大会で結果を残すには、こういうラッキーボーイ的な選手の存在が必要やから、
大いに期待したいところやね。

くれぐれも、「親善試合で運気を使い果たしました」とかはやめてくれよ。



正直、内容的に褒められた試合では無かったけど、本番前の最後の試合を勝って、
良いイメージを持って五輪に臨めるのは、ポジティヴな要素やと思う。

初戦のスペインは現時点で世界最強の国。

勝てる見込みは薄いやろうけど、五輪でスペインと試合をしたっていうのが、
今後のキャリアに於いて、大きな意味を持ってくると思う。

選手達は全力でスペインにぶつかって、
今後のキャリアに必要な“何か”を掴んできて欲しい。

その“何か”と一緒に、勝ち点も得る事ができればベストやろうね。




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