2017年9月6日

他力本願は危険ということをポステコグルーに教えてやったのさ



日本01サウジアラビア


先日のオーストラリア戦でロシアW杯の出場権を獲得したことで、
今回のサウジアラビア戦は本大会の23人の枠に入るための戦いという風に、
マスコミは煽っていたけど、3大会ぶりのW杯出場が懸かっているサウジアラビアと、
実質、消化試合の日本とではモチベーションの差があるのは当たり前。

例年に比べて涼しい日が続いていた日本から、
夜でも気温30度を下回らない中東に移動しての試合ということで、
厳しいコンディション下での試合であったことは間違いないけど、
それを差し引いても球際の激しさや攻守の切り替えの早さといった面で、
この試合に懸けるモチベーションの差を感じずにはいられなかったね。

まあ、この試合に負けたからといって、
本選のメンバー選考に影響が出るとまではいかないだろうけど、
日本がサウジアラビアから勝ち点を持ち帰ることを期待していた、
オーストラリアには大きな影響を与えてしまったみたい。

そもそも他力本願になっている時点でオーストラリアの自業自得なんだけど、
仮に自分がオーストラリア国民だったら、
日本に対して落胆していただろうから同情はするけども。



この試合の敗因として、先に挙げたモチベーションの差や、
気候から来るコンディション面の他に、
採用した戦術と起用した選手のミスマッチもあったと思う。

戦い方は先日のオーストラリア戦と同じだったけど、
昨季に負ったヒザのケガの影響を考慮された長谷部が代表から離脱したことで、
アンカーの位置に山口が落ちて、インサイドハーフに柴崎が入る布陣になった。

ただ、山口は井手口と同様に、
ピッチを広範囲に動き回ってこそ持ち味を発揮するタイプなので、
アンカーの位置で他の選手が空けたスペースを埋める役割は適任ではない。

そもそも、先日の長谷部と同じ役割を担える選手って、
今回招集されているメンバーには見当たらないので、
この試合のメンバーであれば、井手口と山口のダブルボランチにして、
柴崎をトップ下気味に使った方が良かったんじゃないだろうか。



また、これまで代表の中核を担ってきた本田と岡崎についても、
この試合のパフォーマンスではスタメン起用は厳しいと言わざるを得ない。

本田に関しては、もともとスピードに欠けるタイプなので、
速攻の際にスピードが落ちるのは致し方無いところはあるのだけど、
大して厳しくも無い寄せにも関わらず、安易にボールロストを繰り返す姿からは、
かつての日本人離れしたフィジカルの強さは見る影も無かった。

さらに、ピッチの上でそんな本田に気を遣いすぎていた柴崎も、
引きずられるように低調なパフォーマンスに終始していたことを見れば、
今の本田はチームに良い影響を与えているのだろうかと首をかしげたくなるね。

本田に比べれば、まだ岡崎の置かれている状況はマシとも言えるのだけど、
1トップとしての適性は大迫の方が遥かに上なので、
ハリルホジッチの戦術との相性は悪いと言わざるを得ない。

ただ、所属のレスターでのプレーを見る限り、
起用法を考慮すればまだまだ出来る選手だと思うので、
戦術的なオプションを広げるためにも、
本大会のメンバー入りを目指して頑張って欲しいと思う。



代表での活動が終わり、今週末からリーグ戦が再開。

オーストラリア戦、サウジアラビア戦と、
2試合連続でフル出場した井手口のスタメン起用は難しいかなと思うけど、
2試合とも出場機会が訪れなかった東口と三浦は、
試合に出たくてうずうずしているはずなので、2人の奮闘に期待したいね。




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