2018年10月20日

ゴール前にバスは停めないほうがいい



ガンバ大阪21横浜F・マリノス


大阪ダービーでの勝利から2週間。

宮本恒靖が好調の横浜F・マリノス対策として準備したのは、
オ・ジェソク、三浦、ファビオ、菅沼、藤春を最終ラインに並べた5バックだった。

ルヴァンカップの準々決勝の2試合でこっぴどくやられたイメージが根強いのか、
いわゆるゴール前にバスを停めるという選択肢を選んだわけだけど、
長谷川健太時代からこの手の戦い方で上手くいった例はあまり思い当たらない。

おそらく、宮本監督の頭の中には、
同じ布陣で勝利したホームの川崎戦の良いイメージがあるんだろうけど、
あの試合は効率よくセットプレーで得点を挙げることが出来ただけで、
流れの中からゴールに迫る場面はほとんど無かった。

守備於いても、負傷の大島の代わりに出てきた齋藤学が、
ブレーキだったのに助けられた感が強かったしね。

その後、ルヴァンカップ準々決勝の1st legと、
神戸戦の前半でも5バックは機能しなかったし、
この布陣は当面お蔵入りの方向で良いんじゃないかと思う。



もはやその結果が約束されているかのように、
三浦がコイントスでエンドを変えた時は、
「この試合もいける!」って思ったのだけど、
前半の早い時間に東口が負傷したあたりから暗雲が立ち込め始めた。

東口は、負傷した右ひざをテーピングで固めながらプレーを続けたものの、
ゴールキックも三浦が代わりに蹴るなど明らかにプレーに支障をきたしていて、
結局、ハーフタイムで林と交代。

後半の途中からベンチに戻り、元気そうな表情を見せていた東口だけど、
もともとヒザに爆弾を抱えている選手なだけに無理はしないで欲しいね。



前半に天野のノールックパスから仲川にゴールマウスを陥れられ、
1点ビハインドを背負ったガンバだったけど、
後半頭から菅沼に代えてファン・ウィジョを投入し反撃開始。

前半はマリノスの攻撃を待ち受けるような守り方をしていたけど、
後半はマリノスのパス周りを遮断すべく前線からプレスをかけたことが功を奏し、
マリノスのビルドアップのミスからチャンスを作る場面が増えていった。

この流れをモノにすべく、宮本は渡邉千真に代えてアデミウソンを投入。

後半20分で3枚のカードを全て使い切るという、
一見、リスクが高い采配のようにも見えたけど、
アデミウソンは指揮官の期待に応えてみせたね。

後半26分にファン・ウィジョの同点ゴールをアシストすると、
後半41分には、小野瀬の逆転ゴールをアシストした藤春に、
得意のワンタッチでのフリックから見事なパスを通してみせた。
(オフサイドにも見えたけど)

この試合に関しては、前半の戦い方こそ課題が残るけど、
後半だけに目を向ければ、ファン・ウィジョとアデミウソンという役者が、
その価値に見合った活躍を見せただけでなく、
今夏の移籍市場で獲得した小野瀬にもJ1での初ゴールが飛び出すなど、
チームの歯車が上手く回っていることが感じられる試合だったね。



3冠を達成した2014年以来の7連勝を懸けて臨む試合はアウェイ浦和戦。

来週末はルヴァンカップの決勝があるため、また試合間隔が2週間空くけど、
攻撃力のある浦和対策に5バックなどという消極的な準備はせずに、
この試合の後半見せた戦い方をブラッシュアップさせて、
赤く染まった埼玉スタジアムに乗り込んで欲しいと思います。




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