クラシコって言っても、長野パルセイロと松本山雅の、
信州ダービーを取り上げたドキュメンタリー映画やねんけどね。

この手のサッカーのドキュメンタリー映画を見るのは、
去年見たレフェリーに続き2回目。
レフェリーを上映していた渋谷のアップリンクは、
スタジオみたいな空間にイスを並べて、上映会みたいな感じで放映してたけど、
今回、クラシコを上映していた池袋シネマロサは、
どこにでもあるような普通の映画館やったわ。
映画の内容に関しては、主に松本山雅のサポーター目線で、
長野パルセイロとのダービーに懸ける思いや、
長野と松本の歴史的な対立関係、そして、全国で最も厳しいと言われている、
北信越リーグの実情を紹介するというもの。
日本で行われているダービーには、マスコミやクラブ主導で、
ライバル関係を煽るような形で行われていることが多くて、
本当にダービーと言われるような試合は数えるほどやと思う。
でも、松本は、もともと筑摩県っていう長野県とは別の県の県庁所在地で、
筑摩県の県庁が火事で焼けたことで、長野県と合併したっていう歴史背景があって、
それ故、松本市民は長野県民だって言う意識が低く、
長野市民を敵視してる傾向があるらしい。
そういう歴史背景がサッカーのライバル関係に反映されているのは、
日本ではこの2チームだけっていう風に紹介されてて、とても興味深かったね。
松本と長野の両チームのサポーターが、
口々にダービーに懸ける思いを語る場面が何度もあるんやけど、
その中でまるちゃんっていう居酒屋の店主をやっている、
強烈なキャラクターの山雅サポーターのおじさんがとても面白かった。
なんか、この映画自体、3分の1ぐらいは、
このまるちゃんのテンションでもっているって言ってもいいぐらいやったわ。
「反則してでもパルセイロには勝て」とか、
「パルセイロが優勝するぐらいなら、ジャパン・サッカー・カレッジに
優勝してもらった方がマシ」とか、言いたい放題。
今シーズンから、山雅で元マリノスの松田直樹がプレーすることになったけど、
松田の山雅入団が決まった時、まるちゃんがどんなリアクションをしたのか、
映画を観終わった後、ちょっとだけ興味が沸いたわ。
ただ、批判的な事を言うなら、
もうちょっと長野と松本に特化した内容でも良かったんじゃないかなと思ったね。
金沢や上田のチームまで出てきたりして、
一度にいろんなものを紹介しようとしすぎてる感じもしたし。
特に、元ヴェルディの永井秀樹が出てきて、
地域リーグの選手はレベルが低い云々っていう話はいらんかったと思う。
レフェリーは、内容に一貫性があった分、
クラシコは全体的にまとまりに欠ける印象があったわ。
俺は3年前にホムスタで神戸vs山雅の試合を見たことがあって、
試合自体は8-0と神戸にフルボッコにされてたけど、
試合以上に印象的だったのが山雅のサポーターやったんよね。
ゴール裏の応援は、地域リーグのものとは思えないほど完成されてたし、
バックスタンドからもゴール裏のコールに合わせて手拍子が起こったり、
地域リーグにこれだけ質の高いサポーターを抱えてるチームがあるのかって、
驚いたのを今でもよく覚えてるわ。
あれから3年経って、山雅は地域リーグから1つ昇格して、
JFLで戦ってるけど、こういう、多くの地域の人達に愛されているチームこそ、
Jリーグへ昇格してほしいね。
それに、スクリーン越しに見る山雅のホームスタジアム、アルウィンは、
とても雰囲気の良いスタジアムやったし、いつか行ってみたいなと思ったわ。
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