あれは、2007年の春やったかな?
スポーツ報知の裏一面に、「見逃すな、15歳のすごいヤツ!!」というような見出しで、
当時中学3年生ながら、飛び級でユースに昇格した宇佐美が特集されてたのは。
その特集記事の、「ガンバユース史上最高傑作」とか、
「家長を超える」といった文字に目を奪われ、
ガンバサポとしてこれは一回見ておかないとなと思ったんよね。
それから1カ月後ぐらいに、万博の練習場で行われていたユースの試合に、
宇佐美目当てで見に行ったんやけど、
俺が宇佐美に抱いた第一印象は「細いなぁ」というものやった。
ただ、体は華奢でも、プレーを見れば、そこは並の中学生とは違ったね。
今でこそ、宇佐美の持ち味ってドリブルとか、
振り抜きの速いシュートなんやろうけど、俺がその試合で一番印象に残ったのは、
何度か繰り返された、左サイドの宇佐美から右サイドの池へのサイドチェンジ。
今のガンバは、サイドチェンジをほとんど使わんから、
宇佐美がそういうキックを使う所を久しく見ていないけど、
あのキック力と精度の高さには度肝を抜かれたね。
まあ、それと同時に運動量の少なさにも度肝を抜かれたんやけど。
翌年になると、他のチームのサポーターにも宇佐美の存在が知られるようになってきた。
ただ、その中に宇佐美のプレーを実際に見た事があるっていう人はかなり少なくて、
宇佐美の存在は「都市伝説」や「パナソニックのCG」なんて言われてた時もあったね。
そんな事を言っている人に、
宇佐美っていうすごい選手がいるんだという事を早く知ってもらいたいと、
もどかしい気持ちになってたけど、それは、2009年のホームでのACL、
FCソウル戦で、宇佐美が自分の力で自分の存在を証明してくれた。
ただ、はっきり言って、宇佐美のプロ初年度となった2009年シーズンは、
この試合以外でさしたる活躍はできなかったね。
西野監督は実績のあるベテランを重宝してるし、
いくら宇佐美の潜在能力は高いとはいえ、コンスタントに試合に出れなければ、
家長のように出て行ってしまうんじゃないかという不安も頭によぎった。
そんな不安を杞憂にさせてくれたのも宇佐美本人の実力やった。
前のシーズンの結果を受けて危機感を抱いたことで、
今まで宇佐美の課題として挙げられていた、オフザボールの動きや、
守備面も大幅に改善された。
その成果が、2010年シーズンの新人王という結果に繋がったんやと思う。
ACLグループリーグ、万博での水原三星戦での後半ロスタイム弾、
アウェイ神戸戦での角度の無い所から、GKの肩口を抜く天井ぶち抜き弾、
そして、誰もが驚愕した万博での大宮戦の50mドリブルからのゴール。
どれもサポーターの記憶に残るものばかりやったね。
そして今シーズン。
国内屈指のタレントとなった宇佐美には海外移籍の話がつきまとうようになってきた。
シーズン序盤の不調を乗り越え、アウェイの福岡戦や、
万博の清水戦でスーパーゴールを決める姿を見ても、嬉しい気持ちはもちろんあるけど、
いつまで“俺たちの宇佐美”でいてくれるのなっていう気持ちも、
日に日に大きくなっていった。
そして、昨日、ついにその日がやってきた。
宇佐美がバイエルン移籍会見「ロッベンやリベリーからポジションを奪いたい」
腹は括っていたものの、実際に決定すると寂しい気持ちが強い。
だけど、宇佐美がこの会見で言っていた、
「自分の活躍で世界の目をガンバに向けさせたい」っていう言葉を聞いて、
宇佐美は本当にガンバ大阪っていうチームが好きなんやなと思って嬉しくなったね。
青黒のユニフォームを着て、宇佐美と一緒に戦えるのもあと3試合になった。
だけど、宇佐美がドイツに行っても、気持ちだけは一緒に戦うつもり。
世界屈指の名選手が揃うバイエルンでレギュラーを勝ち取るのは、
あえて言うまでも無く大変な事やけど、宇佐美だったら、
きっとそれを現実のものにしてくれるはず。
だから、思う存分暴れてこいよ!!
♪宇佐美貴史~ オオ 宇佐美貴史~ オオ 宇佐美ゴール
宇佐美ゴール 宇佐美貴史! Get Goal!!♪
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