2018年7月28日

宮本監督の初仕事の成果は勝ち点1



ガンバ大阪11鹿島アントラーズ


清水戦の敗戦の留飲が下がらぬ23日の月曜日に、
我々の耳に飛び込んできたレヴィー・クルピの監督解任と宮本恒靖の監督就任の報。

クルピの解任の噂は清水戦の前から囁かれていたので、
特段驚きは無かったのだけども、宮本の就任に関しては、正直驚かされた。

フロントは、セホーン解任後、松波に火中の栗を拾わせた挙句、
あろうことかクラブのレジェンドのキャリアに、
クラブ史で初めてJ2に降格させた監督という傷をつけてしまった、
6年前の過ちを再び繰り返そうとしているのかと思ってしまったね。

ガンバユース1期生としてガンバに入団し、
クラブでも代表でもキャプテンを務め、2度のW杯に出場した宮本は、
敢えてここで説明するまでもなくガンバ大阪というクラブの宝である。

また、宮本と僕は同郷でもあるので、個人的には、
他のガンバのレジェンドたちと比べても強いシンパシーを感じる人物である。

いずれ監督になる人物だとは思っていたけど、
こんなに失敗するリスクが高い状況で監督をさせたくなかったというのは、
誰もが思うところであろう。

そんな厳しいチーム状況で監督を引き受けた宮本に対しては、
感謝の気持ちとサポーターとしての精一杯のサポートを約束したいと思う。

ただ、宮本のキャリアに傷がつくことは、
ガンバだけではなく日本サッカー界にとっても痛手だということを、
自己保身に躍起になっている山内と梶居には理解していて欲しいとは思うけども。



前節から中5日のガンバに対し、
ACLによる延期分の試合をミッドウィークにこなしたことで、
中2日でこの試合に臨んできた鹿島。

三竿のトラップミスをかっさらったアデミウソンが、
クォン・スンテと1対1になる場面があったけど、
前半はお互いにゴール前の局面が少なかった印象。

ガンバとしては、前述の場面でアデミウソンが決めていれば、
その後の試合展開は楽になったんじゃないかと思うだけに、残念なシュートだったね。

反対に、前半の終盤に鹿島にセットプレーから先制を許し、
1点ビハインドでハーフタイムを迎えることになってしまった。

ここまで集中して守ることが出来ていただけに、失点の場面では、
オ・ジェソクが、ファーサイドの犬飼のマークを離してしまったのがいただけなかったね。



後半も前半と同様に中盤で四つを組むような時間帯が長く続いたけど、
米倉がファン・ウィジョに合わせたクロスが伸びて、
そのままゴールネットに吸い込まれるという、
ラッキーな形で同点に追いつくことが出来た。

同点になってからは、前半とは打って変わってカウンターの応酬のような展開に。

結果的にどちらかのチームに勝利をもたらすゴールは生まれなかったけど、
両チームともゴール前の局面が増えたので、
どちらのチームのファンでもない人が見れば、面白い試合だったんじゃないだろうか。

個人的には、終盤にセットプレーの場面が増えたにも関わらず、
あまりチャンスに繋がらなかったので、
初瀬に固定していたセットプレーのキッカーを、
遠藤や藤本に代えてみても良かったんじゃないかと思っていたけどね。



次節は中3日でアウェイの磐田戦。

今季、低調な試合を続けるガンバに於いて、3戦3勝の磐田は組み易い印象はある。

ただ、あちらとて同じ相手に負けてばかりはいられないだろうし、
W杯によるリーグ中断期間後に監督を解任するという、フロントの愚かな判断により、
宮本が戦術をチームに落とし込む時間が少なくなってしまっているけど、
しっかりと準備して磐田に乗り込んで欲しい。

ヤマハで宮本監督のJ1初勝利を飾って欲しいね。




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2018年7月22日

選手が11人揃っていても勝てないものは勝てない



ガンバ大阪12清水エスパルス


今季、ここまで不甲斐ない戦いを続けておきながら、
一貫してクルピ支持を貫いていたガンバのフロント陣だけど、
先日の広島戦後に山内社長が監督の進退について言及したことで、
この試合の結果如何ではクルピの首が飛ぶのではという憶測が流れ始めた。

ホームで清水に敗れた今、監督の去就に関する話はまだ聞こえてこないけど、
セホーン招聘の責任を取ってその任を解かれた山本に代わり、
昇格する形で強化部長のポジションに座った梶居なら、
クルピの解任が自身の去就にも影響するのはわかっているはず。

今から再就職先でも探しておくんだな。



この試合のスタメンは、出場停止のファビオの代わりに菅沼が入っただけで、
他のメンバーは前節と同じ。

前節は、前半8分で10人になってしまったので気が付かなかったけど、
遠藤、マテウス、髙江で3ボランチを形成し、
トップ下に倉田を置くという菱形の中盤で清水に相対。

広島戦の時と同様に、試合の入りは良かったと思うけど、
トップ下の倉田が白﨑と河井のマークによって消されると、
3ボランチより前にボールが運べない状態に。

これにより、試合の主導権が徐々に清水へ移ると、
菅沼が与えたPKを決められ、あっさりと先制を許すことになってしまった。

直前のプレーで三浦がクリスランとの交錯で後頭部を強打し、
プレー続行が危ぶまれていた中での菅沼の軽率なファウルだったので、
「頭を打ったセンターバックは誰だったっけ?」と思ってしまった。



後半から髙江に代えて藤本を投入し、
中断期間に入るまで採用していた4-4-2へ布陣変更。

藤本が中央に入りバイタルエリアでボールを受けることで、
前線にボールを供給できるようにはなったけど、得点を奪うところまでは至らず。

食野と長沢を準備して攻勢を強めようとした矢先、
全体が前掛かりになったところを突かれ、カウンターから2失点目を許し、
試合の大勢が決まってしまった。

ただ、そんな状況でも1人気を吐いていたのがファン・ウィジョ。

後半30分に彼の個人技から生まれたゴールは、
吹田スタジアムに訪れた観客に同点・逆転の期待を抱かせるものだったと思うけど、
結果的にその後、ガンバに歓喜をもたらすゴールが生まれることは無かった。

後半アディショナルタイムに訪れた、初瀬のクロスに米倉がフリーで飛び込んだ場面が、
そうなってくれればよかったんだけども。



次節はホームで鹿島戦。

鹿島はACLの影響で順延となっていたセレッソ戦をミッドウィークにこなすので、
中2日の鹿島に対し、中5日のガンバということで、日程面ではガンバが有利だけど、
勝てる気が全くしないのは僕だけだろうか。

ましてや、鹿島は吹田スタジアムで勝率100%だしね。

ただ、そんなことは言ってもJ2に落ちるのは嫌なので、
最低でも勝ち点1はもぎ取って欲しいと思います。




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2018年7月18日

Jリーグのある日常が苦痛とともに戻ってきた



ガンバ大阪04サンフレッチェ広島

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この前半戦の結果を真摯に受け止め、
今まで以上にクラブが一丸となってクルピ監督率いるチームを支え、
この中断期間をチーム立て直しの大きなチャンスととらえ、
チーム戦力が向上するためのあらゆる手段を講じる
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先月の11日、ガンバ大阪の山内社長はホームページ上で、
上記のような声明を発表したけど、結果的に今回の中断期間でガンバがやったことって、
お隣の8番に実現性の乏しいオファーを出した挙句、断られて恥をかいたことと、
宇佐美と飯を食うためだけに梶居がドイツに行ったということだけじゃないのか。

ガンバより下の順位に沈んでいる鳥栖と名古屋は、今回の中断期間で補強を敢行し、
J1に残るぞという気概を内外に向けて発信しているのに、
ウチはこんな舐めプなスタンスでいいんでしょうかね。

結果的にJ2に降格することになったけど、
夏の中断期間にレアンドロ、家長、岩下を補強した6年前の方が、
現状に対する危機感はあったように思えるんだけども。



W杯による中断期間が空けて最初の相手は、首位を快走するサンフレッチェ広島。

そんな強敵と相対するガンバ大阪は、
股関節の故障により長期離脱していたアデミウソンが戦列復帰し、
両SBは初瀬と米倉、右サイドMFに髙江が入るという布陣を敷いてきたね。

ところが、試合の入りこそ悪くなかったと思うんだけど、
ファビオが青山に悪質なスライディングタックルを見舞い一発退場となったことで、
前半9分で試合は終わってしまった。

連日、日本列島を襲う猛暑の中、アディショナルタイムも含め、
80分以上を10人で戦うことをチームメイトに強いたファビオには猛省を促したいね。



1人少なくなってからのガンバは、
時折、倉田が低い位置からドリブルで持ち上がる以外に攻撃の術は無く、防戦一方。

そんな守る以外に手立ての無くなったガンバの守備陣の脅威となったのは、
昨年まで同じチームでプレーしていたパトリックだったというのも何の因果だろうか。

今季、首位をひた走るチームで力強く攻撃を牽引しているパトリックの姿を見ていると、
一昨季、ヒザに大怪我を負ったパトリックを終わった選手とみなし、
昨季、残留争いに巻き込まれている広島に移籍が決まった時も、
「移籍が決まって良かったね」などという、
若干、上から目線でエールを送っていたことが恥ずかしく思えてくる。

ただ、ガンバ大阪での晩年は充実した時間を過ごしたとは言えないパトリックだけど、
ゴールを決めた後喜ぶことも無く、アウェイゴール裏に向けて
申し訳なさそうに手を合わせている姿を見ると、
どうやら彼は今でもガンバ大阪というクラブに感謝の気持ちがあるんだろうね。

この日お見舞いされた2つの恩返しゴールは、
不甲斐ない戦いを続ける古巣への喝だと思って、ありがたく受け取っておくわ。



次節は中3日でホーム清水戦。

わりと相性の良いイメージのある相手だけど、
今節はセレッソ相手に3-0と圧勝しているので、
苦しい試合を強いられることは覚悟しておいた方が良いだろうね。

ただ、中断期間に入る前は、ホームでの戦績は良かったので、
中断空け後もその良い流れが持続していてくれることを期待します。



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2018年7月16日

トリコロールの旗が揺れたモスクワの夜



フランス42クロアチア


フランスについてよく語られるところは、
個の力には長けるけど、チームとしてのまとまりに欠けるというもの。

ただ、ディディエ・デシャンが率いる今回のチームの内部からは、
そういった類の雑音が聞こえてこなかった。

自国開催の98年大会のW杯で、
金色のトロフィーを空に掲げた主将の人心掌握術は監督としても発揮され、
突出した個の力はチームに還元されていた。

また、この試合のデシャンは、カンテをエンゾンジと交代させるという、
一見、悪手にも見える采配をしたけど、結果的にこれを的中させ、
モチベーターとしてだけではなく、戦術家としても非凡なものを発揮した。

ボールは奪うけどもそこからの展開でミスが目立ったカンテに代わり、
エンゾンジがカウンターの起点として機能し、
フランスに試合の大勢を決める2つのゴールがもたらすことになったからね。

セットプレーで確実に得点を積み重ね、堅牢な守備で守り切るという戦い方は、
面白みに欠けるところはあったけど、
今大会のフランスはとても堅実で強いチームだったと思う。



ただ、この試合に関しては、
クロアチアを贔屓目に見ていた人が多かったんじゃないだろうか。

正直、僕はクロアチアが決勝まで勝ち上がってくるとは思ってなかったんだけど、
レアルマドリードとバルセロナのエンジンを搭載したチームが弱いはずがないんだよね。

グループステージでアルゼンチン相手に快勝して勢いに乗ると、
決勝トーナメントでは常に先制点を許す苦しい試合を強いられながらも、
追いつき、追い越し、延長戦とPK戦も含めながらしぶとく勝ち上がってきた戦いぶりは、
胸が打たれるものがあった。

また、グループリーグでは、主将のモドリッチに牽引されていたチームが、
決勝トーナメントに入ると、
チーム全員でモドリッチを支えるような戦いを見せていたことに、
青春ドラマの1ページを見たような気がしたね。

結果的に、この試合ではフランスに敗れて初優勝はならなかったけど、
前半の2つの不運な失点がクロアチアにとって不利に働いただけで、
両国の間にそこまで差は無かったように思う。

「記憶に残るのは勝者」という言葉があるけど、
少なくとも僕も含め、この試合でクロアチアを贔屓目に見ていた人は、
今大会のクロアチアの勇敢な戦いぶりを忘れることは無いだろうね。



今大会は、我らが日本が戦前の下馬評を覆してベスト16入りを果たし、
ドイツ、スペイン、アルゼンチンなどの強豪が早々と姿を消すなど、
波乱含みでとても見応えがある大会だった。

また、今大会から導入されたVARと延長に入ってからの4人目の交代枠は、
W杯という大会に新しい流れを生み出したと思う。

特にVARは検証に時間が掛かるというネックはあるものの、
後々、しこりが残りそうな曖昧なジャッジを無くすという意味で、
その役割を果たすことが出来たんじゃないだろうか。

次回のカタールW杯は、冬の開催が予定されているので、
また新しい流れが生み出されそうな感じがするけど、
岡田武史が言っていたように4年って長いからね。

我々サポーターは目先のサッカーカレンダーに一喜一憂しながら、
遠い目で4年後の中東のピッチに思いを馳せる感じでいきましょう。















2018年7月3日

開きかけていたベスト8への扉



日本23ベルギー


誰が言ったのか知らないけど、
「サッカーに於いて2-0は最も危険なスコア」なんてよく言ったものだと思う。

乾のミドルシュートが決まり、ベルギー相手に2点リードを奪った時、
日本が史上初のベスト8に進出することに、
大いに期待した人も多かったんじゃないだろうか。

かく言う僕もその一人なんだけど、現実はそこから3失点を喫して、逆転負け。

「これが世界との差」という一言で片づけてしまえばそれまでなんだけど、
以前、岡田武史が「神は細部に宿る」って言っていたように、
勝敗を分けたのはディティールの部分だったと思う。

例えば、この試合の川島は、パンチングでピンチを凌ぐ場面が多かったけど、
日本の息の根を止めることになった最後のベルギーのカウンターは、
本田のCKをクルトワが正確にキャッチしたところから始まっているとかね。



思えば、グループリーグ第3節のポーランド戦以降、日本は難しい時間を過ごしていた。

ポーランド戦の後半残り10分のボール回しによる時間稼ぎが、
各国の批判に晒され、日本を取り巻く雑音はこれまで以上に大きかったと思う。

ただ、この試合の選手たちの戦いぶりを見る限り、
ポーランド戦での出来事はもう過去のことと切り替えて、集中して試合に臨んでいた。

対戦相手のベルギーは、タレントの顔触れだけ見る限りでは、
優勝も狙えるほどの選手が揃っているので、守勢に回る時間帯が長かったけど、
球際のところで体を張ってピンチを凌ぎ、前半をスコアレスで終えることが出来た。

後半開始早々の原口の先制ゴールは、
前半に頑張った日本の選手へのご褒美のようなものだったんじゃないだろうか。



その後、立て続けに乾のゴールが決まり、リードを2点に広げることが出来たけど、
ヴェルトンゲンのただの折り返しが、そのままゴールに吸い込まれ、
リードが1点になったあたりから、ベルギーが息を吹き返した。

個人的には、このタイミングで本田を入れて、
試合を落ち着かせるべきだったんじゃないかと思っているんだけど、
ここまで日本の選手たちが良いプレーをしていただけに、動くのは難しかったのかな。

結果的に、本田の投入は、フェライニに同点ゴールを許してからになってしまった。



そして、後半アディショナルタイムにカウンターから悪夢のような失点。

ただTVの前で試合を見ていただけの僕ですらこれだけ悔しいのだから、
ピッチで戦っていた選手たちのそれは想像を絶するものだろう。

このような壮絶な試合からすぐに切り替えるのは難しいと思うけど、
この悔しさがまた日本のサッカーを前進させてくれると信じている。

今大会のメンバーは平均年齢が高いので、
4年後のカタールW杯は、メンバーが大きく変わると思うけど、
正直、ロンドン世代、リオデジャネイロ世代と言ったあたりが、
期待値ほど成長できていないのが懸念点ではある。

ただ、グループリーグ3連敗での敗退が濃厚と思われていたチームが、
日本サッカー史上初のW杯ベスト8進出まであと少しというところまで来るなんて、
誰が予想できただろうか。

ロンドン世代、リオデジャネイロ世代に、東京世代の突き上げが加わり、
4年後、カタールのピッチで日本代表が新しい歴史を作ってくれることに期待したいね。




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2018年6月29日

試合に負けて賭けに勝った西野朗



日本01ポーランド


ヴォルゴグラードのスタジアムに詰めかけた観客から、
日本に浴びせられる激しいブーイング。

無理もない。

同時刻に行われていたグループHのもう一試合で、
セネガル相手にリードを奪っていたコロンビアがそのまま勝利することに賭け、
負けている状況にも関わらず、後ろでゆっくりとボールを回して、
試合が終わるのを待っているのだから。

結果的に西野朗はこの賭けに勝った。

勝ち点・得失点差・総得点で並んだ日本とセネガルの差を分けたのは、
これまでの試合で受けた警告をもとに算出されるフェアプレーポイント。

コロンビア相手に最後まで勝利を目指して戦ったセネガルを差し置いて、
ポーランドの忖度により決勝トーナメント進出を決めた日本の方が、
フェアプレーだったなんて皮肉にも聞こえるけどね。



先のセネガル戦から6人を入れ替えて臨んだこの試合。

セネガル戦で勝利し、決勝トーナメント進出を決めているのであれば、
このスタメンもアリだとは思ったけど、
この試合の結果如何で敗退もあるという状況で送り込むには、
リスクが高いように思えた。

ただ、そんな日本のスタメンで目を引いたのは、GKの川島。

先月の親善試合から不安定なプレーを露呈し、
先のセネガル戦で先制点を献上するミスを犯したことで、
このところ風当たりが強くなっていたチーム最年長選手だけど、
この試合では、これまでのミスを帳消しにするようなパフォーマンスを見せていたと思う。

特に、前半のポーランドのヘディングシュートをセーブした場面と、
後半に訪れたあわや槙野のオウンゴールという場面で見せたスーパーセーブは見事だった。

個人的には、東口や中村のプレーも見たかったなと思うのだけど、
世間から非難の的となり、ナーバスになっていたと思われる川島に対し、
西野朗は、キャプテンマークを与え、次の試合でもスタメン起用することで、
改めて背番号1への信頼を示した。

この西野朗の人心掌握術と、その期待に応えた川島は素晴らしかったと思う。



ただ、この試合の西野朗の采配でよくわからなかったのは、
酒井高徳の右サイドハーフ起用。

コロンビア戦とセネガル戦で、
ワーキングウイングとして起用していた原口の代わりということなんだろうけど、
ボールが入るたびにノッキングを起こしていたため、正直、機能していたとは言い難い。

そもそも酒井高徳は、SBの控えということで、
今回の代表に招集されている認識なのだけど、
ただでさえも自陣の深い位置での軽率なミスが多い選手だし、
所属のハンブルガーSVでは長いこと中盤でプレーしているため、
SBとして起用するにしても、もう試合勘が無いと思う。

この日のメンバーで酒井高徳を起用するのであれば、山口と酒井高徳の中盤にして、
2列目は左から宇佐美、柴崎、岡崎or武藤という並びかなと思うけど、
あまりしっくりこないので、スタメンに関しては再考の余地はあったんじゃないだろうか。



何はともあれ決勝トーナメントに進むことが出来たわけだけど、
ベスト16で対戦するのはベルギー。

いきなりかなりの難敵を相手にすることになったわけだけど、
昨年の11月に欧州遠征で1.5軍のベルギーと対戦しているので、
長いこと対戦していなかったイングランドに比べれば、
組み合うイメージはし易いんじゃないだろうか。

ただ、そうは言っても、決勝トーナメントに勝ち上がってくるようなチームなんて、
日本からしてみればどこも格上なんだから、
失うものは無いという気持ちで思い切ってぶつかって欲しいと思います。




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2018年6月25日

テランガのライオンを相手に勝ち点1を分け合う



日本22セネガル


グループステージ初戦を制した両国同士ということもあり、
この試合で勝利した方が決勝トーナメントへの切符を勝ち取るという試合。

日本は二度リードを奪われるという苦しい展開を強いられたものの、
二度とも追いついてドロー。

よく勝ち点1を積み上げたという見方もできるけど、
個人的には、試合後に西野監督や本田が言っていたように、
スコアが1-1の時間帯に多くの決定機を作り出せていたので、
勝ちきれなかった試合だったという印象の方が強いね。



この試合のスタメンは、先日のコロンビア戦と全く同じ。

ガンバ時代からメンバーを固定して戦っていた西野監督のことだから、
このスタメンに驚きは無かったのだけど、
このところミスが続いている川島に関しては、
代えてほしかったと思っている人も多かったんじゃないだろうか。

そんな不安こそ的中してしまうもので、
サバリのシュートをパンチングでクリアするも、目の前にいたマネにぶつけてしまい、
跳ね返りがゴールマウスに吸い込まれ、先制点を献上。

多くの人が言うように、キャッチに行く場面だったと思う。

前半のうちに乾が見事なゴールを決めて試合を振り出しに戻したことで、
この川島のミスに関しては帳消しになったけど、
もし、この失点が原因で日本が負けていたら、
川島が戦犯として叩かれることは避けられなかっただろうね。

川島のミスは先日のコロンビア戦以前から続いているので、
もういい加減GKは東口か中村で行って欲しいと思っているのだけど、
ガンバの監督時代、どれだけミスをしても藤ヶ谷を起用し続けていた西野朗のことだから、
ポーランド戦も川島の可能性が高いと思うけど。



後半に入ると、吉田と昌子の両CBの間に長谷部が落ちてきて、
長友と酒井宏樹の両SBに高い位置を取らせるというビルドアップがハマり、
日本が試合の主導権を握ることが出来た。

また、両SBに高い位置を取らせることで、
セネガルのマネとサールの両翼のオーバーラップを牽制するという意味で、
守備面でも効果は大きかった。

西野朗は、前半のチームのパフォーマンスが悪くても、
選手を交代させずにハーフタイムで修正をかける能力に長けているけど、
その片鱗が垣間見えた場面だったと思う。

ただ、日本が試合の主導権を握るも、得点を奪うところまでは至らず。

柴崎のクロスに大迫が飛び込んだ場面と、
乾のシュートがクロスバーに弾かれた場面のどちらかがゴールになっていれば、
この試合で決勝トーナメント進出を勝ち取ることが出来たと思うけど、
そんなにW杯は甘いところじゃないってことなんだろう。

決められるところで決めないと往々にして痛い目に遭うというのは、
このサッカーというスポーツではよく言われることだけど、
この試合でも例に違わず、ワゲに勝ち越しゴールを許してしまったね。



試合時間も残り20分ちょっとで1点ビハインドということで、
これは厳しいかなと思っていたら、香川に代わってピッチに入った本田が、
乾の折り返しを決めて2-2の同点に。

それにしても、大迫と乾が決定機をモノに出来ない中、
途中出場にも関わらずファーストチャンスをモノにするあたり、
本田圭佑という男のメンタルの強さには感服する。



次戦は決勝トーナメント進出を懸けてポーランドと対戦。

日本とセネガルの試合の後に行われた試合で、
コロンビアに大敗を喫したポーランドは、既にグループステージ敗退が決定。

やはり11人が揃ったコロンビアは強いと再認識すると同時に、
大会前はグループ最強という声もあったポーランドに関しては、
W杯の出場国の力量を計るにあたり、
FIFAランキングという物差しが如何にアテにならないかを証明したように思う。

今大会ナンバーワンストライカーという呼び声高いレバンドフスキが、
ここまでまだノーゴールと言うのが不気味ではあるけど、
コロンビアとセネガルの試合の結果は気にせずに、
ポーランド相手に勝ち点を積み上げて、自力で決勝トーナメント進出を勝ち取りましょう。




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