
映画館に『さまよう刃』を見に行ってきました。
そこまで、大規模な番宣をしてないから、
どんな映画か知らんって言う人も多いと思うねんけど、
原作は、俺の好きな東野圭吾の同名の小説。
ストーリーは、寺尾聰演じる長峰重樹が、
カイジとアツヤっていう2人の若者に、一人娘の絵摩を、
レイプされて殺されてしまい、娘の仇を討つために、
復讐の鬼と化すっていう、なんともドロドロしたストーリー。
結局、長峰重樹は、アツヤを殺すことには成功するんやけど、
その事件がきっかけで、自分も指名手配されることになって、
カイジを殺す直前で、自分が警察に銃殺されて、復讐できずに終わるんよね。
原作では、このカイジとアツヤの2人が、
どうしようもなく救えない奴等として描かれていて、
読んだ後に、すごくやりきれない気持ちになったんよね。
正直、この作品が映画化されるって聞いて、
ミステリーでも、もうちょっと読みやすいって言うか、
見やすい作品があったんじゃないかなぁ、って思った。
で、映画はどうやったかっていうと、
原作では、絵摩がレイプされて殺されるまで、
重樹がどれぐらい絵摩を愛していたかって言うのとかが
描かれてるんやけど、
映画では、それがだいぶ省略されていて、
いきなり絵摩が殺されるところから始まるんよね。
もともと原作がかなりボリュームのある作品やから、
映画の時間枠に収めるのは、厳しいもんがあると思うけど、
このシーンをもうちょっと詳しくやれば、
原作が持つ、ドロドロ感をもっと出せたかなって思うんよね。
ただ、寺尾聰の迫真の演技からは、
娘を殺された無念さや、娘を殺した奴等に対する憎悪などが、
スクリーンを通して、すごく伝わってきてた。
刑事役の竹野内豊も、刑事として
殺人犯の長峰重樹を追いながらも、長峰の殺人の動機に同情して、
自分のやっていることは本当に正しいのかと葛藤するシーンも、
とても良かったと思う。
キャスティングに関しては、文句無しやね。
まあ、全体的に期待してたよりは良かったんで、
その辺は満足してるんやけど、こんなダークな映画を見た後やから、
次はもうちょっと楽しい映画を見たいもんやわ。
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